北陸新幹線に負けないで! 「長岡小嶋屋」でいただく魚沼地方発祥のへぎそば

北陸新幹線に負けないで! 「長岡小嶋屋」でいただく魚沼地方発祥のへぎそば

【ミニくまちゃんの東京ランチトリップvol.2】
東京にいながらにして、世界中や日本中を旅するような気分と味覚が味わえるランチスポットの数々。『ミニくまちゃんの東京ランチトリップ』の第2回でお邪魔する先は、新潟県の魚沼地方です。

なにせ、この春開通した北陸新幹線により、連日メディアでは富山〜金沢の話題でもちきり。しかしその裏では、長年東京と北陸を結んできた上越新幹線の便数が大幅減便され、越後湯沢から上越〜金沢方面へ連絡していた北越急行ほくほく線の特急「はくたか」も廃止されています。

放っておいても観光客が殺到する北陸新幹線沿線よりも、これから苦戦が予想される魚沼地方を応援したい。


というわけで今回ご紹介するのが、魚沼地方発祥の味「へぎそば」。へぎそばとは、小麦粉のかわりに「布海苔(ふのり)」をつなぎに使い、「ひとくちサイズ」に丸めた蕎麦を「へぎ」呼ばれる器に盛って提供するお蕎麦のこと。

もともとは十日町の小嶋屋総本店で生まれた蕎麦ですが、現在では魚沼地方を中心に、十日町、小千谷、長岡など信濃川流域で広く愛される郷土の味なのだそうです。

そんな魚沼地方名物を東京で味わうにはどこへ向かえばいいのでしょうか?

実は今回、このお店選びが難航しました。東京でへぎそばを提供するお店は思いの他多いのですが、肝心の魚沼地方出身の東京在住者に詳しい人が少ないのです。いわく「2時間もあれば地元に帰れるので、わざわざ東京で食べなくてもいい」のがその理由。

そりゃそうですよね。

……と納得しても仕方がないので、今回はへぎそばノックとばかりに数軒を食べ歩きしましたよ。その上でオススメするのが、京王線府中駅前の伊勢丹6階「越後長岡 小嶋屋 伊勢丹府中店」です。
まず、こちらの何が間違いないって、へぎそば発祥のお店「小嶋屋総本店」から昭和40年にのれん分けされた血筋という点です。実際には、経営も味も本家とは異なるのですが、ひとまず東京でスタンダードなへぎそばを味わうにはもってこいのお店であると、新潟県出身者からも太鼓判を押していただきました。

というわけで、やっと食レポでーす。
つなぎに小麦粉を使っていない「へぎそば」(810円)のルックスは、瑞々しくてつやっつや。少し緑色がかかっているのは、銅のお鍋で煮詰めた布海苔の色なのだとか。ともあれ、一口大にまとめられた蕎麦を、麺つゆにダイブさせていただきま〜す。
ズルッ、ズルズルズルッ!

布海苔によるほんのりとした磯の風味と、カツオと昆布の濃厚な味わい。しかし、その本質は麺の食感です。有りていに言えば「ツルツルシコシコ」。と言っても、モチモチ感をともなう讃岐うどん的のそれではなく、どちらかと言えば「どツルツル、どシコシコ」とでも評したいほどの、強烈なコシとスムーズな喉ごし、なのです。このお蕎麦は、長岡にある本店から毎日直送されているのだそう。
その脇を飾るのが、これまた地元で摂れた季節限定「ふきのとうの天ぷら」(702円)。シンプルにお塩でいただくと、爽やかな苦みが口中に広がります。び、ビールが飲みたい。

ちなみにへぎそばの薬味は、わさび、大根おろし、長ネギなのですが、ご当地ではからしを付けて食べるのが一般的。長岡小嶋屋でもお願いすればからしを出していただけます。ガツンとくる辛味は一度試してみる価値ありです。

そんなこんなで、はからずも春の味覚まで一緒に楽しめた、魚沼地方へのランチトリップ。十日町、小千谷にはへぎそばのお店がたくさんあるようですから、今回の長岡小嶋屋さんと食べ比べてみるのもおもしろいかも知れませんね。おりしも、この夏は十日町を中心とした越後妻有(えちごつまり)で、3年に1度のアートトリエンナーレ「大地の芸術祭2015」(7月26日(日)〜9月13日(日))が開催されます。

もちろんミニくまちゃんも遊びに行きます。もしかしたら現地の蕎麦屋さんで、お目にかかっちゃったりするかもしれませんね。

<スポット情報>
越後長岡 小嶋屋 伊勢丹府中店
東京都府中市宮町1-41-2 伊勢丹府中店9F
TEL: 042-351-9088
営業時間11:00〜22:00
休店日は伊勢丹に準じる

<プロフィール>
熊山准(くまやま・じゅん)
ライター。1974年生まれ。徳島県出身。『R25』『サイゾー』『MacFan』『スゴレン』『ソロ活の達人』『GAZOO』ほか執筆媒体多数。自身のアバターぬいぐるみを世界中に連れ回すアート活動も行っている。

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