ヨガとピラティスの違いが知りたい

ヨガとピラティスの違いが知りたい

フィットネスジャンルとしても確立し、特別なものではなく一般にも親しまれているヨガとピラティス。しかし、どこがどう違うのか......実は似て非なるものなのだ。ヨガとピラティスについて、各々の概要と特徴、効果を紹介しよう。

ヨガをベースに発展してピラティスは生まれた

ヨガやピラティスは、全国のスポーツジムでも積極的にプログラムとして取り入れているほか、専門のスタジオも増えて、いまやフィットネスジャンルとしてすっかり定着している。好きが高じてインストラクターになってしまう芸能人もいるほどに知名度があるものになった。すでに親しんでいる人も多いと思うが、しかしこのヨガとピラティス、その違いはというと即答できる人は案外少ないのでは?ことに未経験の人にとって、ぱっと見、その区別がつかないというのが本音ではないだろうか。

まずはヨガについて。4000年以上も前が起源とされ、修行の手法を出発点として発展、健康増進を目指すものだが、心の平穏といった精神面の健康状態が大切なポイントであり、心身のバランスを整えることに重きを置いている。また、古代インド発祥の医学の概念であり生命エネルギーをつかさどる「チャクラ」を活性化するものとしてもヨガは発展してきた。

一方のピラティスはドイツ生まれのエクササイズ。リハビリテーションを目的にはじまったもので歴史は浅い。とはいえ、ヨガに比べればであり、90年以上の歩みを経て現在の形となった。高い支持を得て定着したのは、だれもができて、安全かつ健康にもいいことがあげられるだろう。

ヨガとピラティスは別物なのだが、動きは非常に似ている。ヨガのやり方やテクニックにインスパイアーされて発展し確立したのがピラティスだからだ。しかし本質は違うので、一緒にはできないものなのだ。

違いその1:ピラティスで瞑想はしない

相違点はいろいろあるが、まずは瞑想。ヨガにとって、自身の心を鎮めて無心になるための瞑想は、とても重要な意味を持つ。しかし、ピラティスではおこなわれない。先に書いた通り、ヨガがより重きを置くのがメンタル面に対し、ピラティスがフォーカスするのは肉体的なフィジカル面なのだ。よって、ゴールもちょっと異なってくる。健全な体を目指しながらも心の充足といった精神面を大切にして、瞑想をしながら心身のやすらぎを求めるのがヨガ。ピラティスでも結果的に安らかな気持ちになるが、肉体的な鍛錬を通して得られるので、アプローチが異なる。ピラティスはプログラムに注力し、肉体的なトレーニングを経て心地よい疲労感を感じ、結果的にやすらぐというわけだ。心と体の成長を目指すのは同じでも、より筋肉を鍛えることに重点を置いており、インナーマッスルを鍛えて体幹部を強くしていくという、よりスポーツ的な性格なのがピラティスといえる。

違いその2:呼吸法が違うヨガとピラティス

ヨガとピラティスの最大の違いは、呼吸法だ。吸うときも吐くときも基本的には鼻でおこない、腹式呼吸を基本とするヨガに対して、肋骨を広げるように息を吸い込み、吐くときに胸を締めておこなう胸式呼吸がピラティスだ。腹式呼吸は、副交感神経が優位になるので感情の動きの平静化しリラックスへと導く効果がある。それに対して胸式呼吸は交感神経を優位にし、筋肉を鍛える効果が期待できる。

ヨガの呼吸法にはかなりのバリエーションがあるが、すべての基本にもなる腹式呼吸のポイントは次のようになる。

鼻からゆっくりと吸い込み、ゆっくりと吐く。そのとき、おなかに意識して膨らませるように吸い込み、凹ませるようにしながら吐いていく。
一定のリズムを保ちながら呼吸を続ける。呼吸は大きくゆっくりと! 途中で止めないように持続すること。
意識を呼吸に集中させて、呼吸のリズムを最優先に。動きやポーズよりも、呼吸のリズムを保つことが大切。

腹式呼吸は、ヨガの基本にもなるとても大切なポイント。腹式呼吸をすることで、普段いかに呼吸が浅かったか気づくだろう。また、緊張をほぐす効果があるのも腹式呼吸。たとえポーズや動きがうまくいかなくてもかまわない。また、リズムが乱れたり、苦しくなったりしたら無理をしないこと。普段どおりに息を整えてから、ヨガの呼吸をまた始めればいい。

ピラティスで行う胸式呼吸は、先に述べたとおり、フィジカル面でのトレーニングに向いている。ポイントは以下のとおりだ。

胸を大きく開くようなイメージで鼻から吸い込む。このとき、おなかは引き締めて胸を張る感じで。
時間をかけて、ゆっくりと口から息を吐き出す。息を吸ったときの倍以上の時間をかけるつもりでゆっくりと。
アゴはしっかりと引き、背筋をピンと伸ばす。おなかはひきしめたまま。体に無駄な力を入れないように注意。

慣れるまでは、繰り返し練習するしかない。ただし、交感神経が優位になるので就寝前は避けるようにしよう。

似て非なるものであるヨガとピラティス。ひと言で言うなら、ゆったりリラックスしたいのならヨガ。筋肉を鍛えしなやかさを求めるのならピラティスともいえそうだ。

執筆者:モーゼ・プレイ

関連記事