皮膚科医に聞いた!  20代のニキビケアはどうするのが正解なの?

皮膚科医に聞いた! 20代のニキビケアはどうするのが正解なの?

ニキビは皮膚病!
毎朝、鏡をのぞき込んで「またできてる!」と憂鬱になるニキビ。10代のころとできる場所が変わってきていたり、できるパターンも変わってきたりしていませんか? 一度クセになると繰り返すこともある大人ニキビですが、皮膚科で治療すると、ちゃんと治るんです。

20代が知っておくべき最新ニキビ治療について、銀座スキンクリニック院長で皮膚科医の坪内利江子先生にお話を伺いました。

■20代ニキビの原因って?

──そもそもなぜニキビができるのですか?

「ニキビは毛孔に角栓と言う毛穴のつまりが起きることからはじまります。そこに皮膚の常在菌であるアクネ菌と、皮膚の表面にいる表在ブドウ球菌が増えると炎症が起き、腫れてきて赤くなったり、膿んできたりします。この状態がニキビです。何らかの原因で皮脂が増えると、炎症が悪化して細菌も増殖します。慢性化すると瘢痕(はんこん)という傷跡となることもあるんですよ」

──ニキビのできる場所が20代になると変わると言われていますが、本当ですか?

「10代の場合は、男女ともに男性ホルモンの増加により、額と鼻のTゾーンを中心に皮脂分泌が多くなるため、最初のニキビはおでこの人がほとんどです。若いうちは顔全体も皮脂がかなり出るので、10代後半の成長期は慢性的にニキビになりやすい状況が続きます。

20代になると、女性は男性ホルモンの分泌がかなり下がってくるので、Tゾーンは減少しますが、頬から首にかけてのフェイスラインと下顎に慢性的にできる人が多くなります。なぜこの部位にできやすいのかは、医学的にはまだ解明されていません。男性のひげが生える部位に一致するので、ホルモンのせいとされることもありますが、全く医学的な裏付けはありません。これを放置すると慢性化しやすく、痕になりやすいのです」

■ニキビができるのはメンタルや生活習慣の問題も?

──ストレスニキビや食べ過ぎニキビなんて言いますが、そういうことはあり得るのでしょうか?

「体調に影響が出るほどのストレスや鬱っぽい症状は、ニキビができる可能性があります。ニキビ歴が長い人はニキビそのものがストレスになっていることも少なくありません。毎朝、鏡を見て『今日はここに新しくできた』と数えて落ち込んでしまううちは治りにくいんです。しっかり治療をして、ニキビが生活の中心にならない、忘れるぐらいにならないと治らないと、お話ししています。

また、食事が糖質・脂質過多になれば皮脂が増えたり、ビタミンB不足で炎症が起きやすくなったりします。が、よく言われるナッツやチョコレートの食べ過ぎはニキビに無関係だとわかっています。質の良いアーモンドやチョコレートには抗酸化作用があり、肌に良い影響を与えます。質の良い物をバランス良く食べることが大切です」

──ニキビを防ぐ習慣や食事はありますか? 

「紫外線、PM2.5などの有害物質のブロックは重要です。ストレスと上手に付き合って貯め込まないことですね。これらの影響を受けると活性酸素が増え、ニキビが悪化する要因となってしまいます。

便秘、睡眠不足もニキビを悪化させるので解消できるように対策を練りましょう。また、生理不順やPMSがある場合はホルモンバランスの乱れからニキビが悪化します。場合によっては卵巣の病気でニキビがひどくなることもあるので、放置せず皮膚科か婦人科に相談すると良いですよ」

■ニキビの治療法って?

──ニキビは皮膚科で治せるとのことですが、どのような方法で治療をするのでしょうか?
 
「以前は抗菌剤の内服や外用のみでしたが、最近では初期のニキビを予防できる外用剤も保険適用になりました。3割負担の方で月々700円程度の薬です。初期で軽い方はそれで十分軽快します。赤く痛みのあるようなニキビが多い場合は、短期抗生物質の内服をする場合もあります。ただ、軽快してすぐ服用をやめると再燃しやすいです。きれいになってからも3カ月は継続して治療し、慢性化しやすいサイクルを断ち切る必要があります。

これらの一般診療で軽快しない方は光線力学的療法(PDT)やフォトフェイシャルケミカルピーリングなどの自由診療を選択することもできます。いずれにしても、早期治療開始と、最後まで治しきって痕を作らないこと、予防することが肝心です」

■今すぐ始められる家でのセルフケア

──効果的な洗顔方法はありますか?

「洗い過ぎに気を付けましょう。洗った後にすぐ化粧水が必要な人は自分で乾燥肌を作っていると考えて。乾燥していると余計に皮脂が出てニキビが悪化する可能性もあります」

──いろいろなケア用品が売られていますが、どう使ったら良いのでしょう?

「化粧品はコンディションを整えるためのものであって、治すものではありません。ニキビは立派な皮膚病なので、『まずは皮膚科へ』が大原則です。皮膚科医で美容皮膚科も標榜しているドクターであれば日ごろのケアも教えてくれるでしょう」

──ニキビができている場合のメイクはどうしたら良いのでしょう? 

「清潔にしたいのでメイクはしないのが理想ですが、純度の高いミネラルファンデーションは軽く炎症を抑える効果があるので、使うことができます。慢性で赤みが残ってしまっている方は、ニキビ自体がストレスになり悪化するので、品質の良いコスメで隠していただいた方が良いですね」


「ニキビくらいで」皮膚科に行くのは大げさに感じるかもしれませんが、自己流で長引かせてしまうと時間もお金もかかり、痕が残ってしまう可能性も。さっと行って、さっと治すのが賢い選択と言えそうですね。

(田中いつき+ノオト)

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