ウエスト周りスッキリ! 横隔膜ストレッチとその役割を解説!

ウエスト周りスッキリ! 横隔膜ストレッチとその役割を解説!

姿勢も良くなる!
横隔膜は呼吸をするためになくてはならない筋肉です。しかし、普段から横隔膜の存在を意識している人は少ないはず。

実は、横隔膜周辺の動きが鈍くなることで、お腹まわりに脂肪がつきやすくなってしまうこともあるんだとか……。今回は、気になる横隔膜の働きやストレッチ方法について、理学療法士の今井俊太さんにお話を伺いました。

■呼吸筋は年齢とともに衰える!?

──横隔膜とはどのようなパーツなのか詳しく教えてください。

「横隔膜という字の中には『筋肉』を表す言葉がありませんが、れっきとした筋肉です。

基本的に、筋肉は『横紋筋(おうもんきん)』と『平滑筋(へいかつきん)』の2種類に分けることができます。横紋筋は、筋繊維の収縮により関節や骨格をスムーズに動かす筋肉です。一方、平滑筋は、主に内臓を動かす筋肉を指します。

横紋筋と平滑筋の大きな違いは、自分の意思で動かすことができるか否かにあります。横隔膜は横紋筋なので、意識的に動かすことができます」

──横隔膜の役割を教えてください。

「横隔膜の主な役割は、肺を膨らませることです。肺は、意識的に膨らませることはできない平滑筋なので、横隔膜がお腹の方まで下がっていく(収縮する)ことで、胸腔内(胸の中)を広げ、その圧力変化(陰圧)によって、肺が膨らみ空気が入ります。つまり、横隔膜は呼吸にとって欠かせない筋肉です。

また、呼吸機能は身体を支えるインナーマッスルの役割もあり、横隔膜がその中継点として機能しています。主に、横隔膜と接触している筋肉で重要なのは、くびれにあたる背骨あたりから大腿骨の内側までつながっている大腰筋です。姿勢を保つために必須な筋肉で、横隔膜が働かなくなることで、間接的にこの筋肉が働かなくなり、姿勢が悪くなります。横隔膜を使う腹式呼吸は、お腹の筋肉が使われるため、横隔膜を使わない呼吸(胸式呼吸)になると、姿勢が崩れ太りやすくなります」

──横隔膜は加齢とともに衰えるのでしょうか? 

「横隔膜単体でのデータではないですが、呼吸筋としての年齢的変化であれば、肺の機能と体幹筋機能の衰え水準で、間接的に評価できると思います。一般的に、肺の機能、体幹機能ともに20代をピークとして低下し続けます。20~60歳までに20~40%の筋力が低下すると言われています」

■横隔膜ストレッチで得られる効果とは?

──横隔膜を鍛えることはできますか?

「鍛えるというと語弊があります。というのも、横隔膜は、他の筋肉と違いマッチョになる筋肉ではないからです。これはインナーマッスル特有の特徴で、マッチョになる筋肉は大きく身体を動かす時に使うため、より大きな筋力を必要とします。インナーマッスルは細かい姿勢調整や保持に必要なため、力の大きさよりも安定的に力が加わることが重要です。鍛えるというより、しっかり整えておくという表現になるかと思います。まずは、正しい呼吸方法を身に付けることが重要です」

──横隔膜を整えるストレッチをすると、どのような効果が期待できますか?

「すでにアメリカでエビデンスがあるのですが、横隔膜が働くことで、その周囲の神経嚢(しんけいそう)が刺激され脊髄神経(自律神経)に作用し、副交感神経が活性化することがわかっています。副交感神経とは、主にリラックス時に働く神経で、呼吸では呼気(吐く息)をコントロールしています。つまり、横隔膜を使うと、横隔膜の緊張を緩めることになり、副交感神経が働きます。横隔膜が働いていない=緊張している状態であり、適切に伸縮しないことが問題になります。

また、呼吸において腹部の筋肉が導入されることでウエストサイズダウンや、基礎代謝向上によるダイエット効果は期待できるかと思います。実際には、正しい姿勢で呼吸する(お腹を引き締めている状態)ことで横隔膜は働きやすくなるため、相互作用があります」

──横隔膜ストレッチをする上で、気を付けなくてはいけないことがあれば教えてください。
 
「基本的には、徐々にレベルを上げていくことをオススメします。

まずは安静に座る、または、寝た状態でお腹に手を置きゆっくりと鼻から大きく呼吸します。この時、息を吐くことだけに意識をむけましょう」
「筋肉を使う場合、まず緩めることができなければ収縮させることはできません。ですから息をなるべく多く吐き、横隔膜を完全に脱力できる状態にします」

今井さんいわく、ストレッチと言っても、なるべく簡単で辛くない方法を選択することがポイント! 深い呼吸は緊張をほぐし、リラックス効果も期待できます。いつでも実践できるので、日ごろから少しずつ意識していきましょう。


(関紋加/ノオト)

関連記事