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誰でもなる? タンポンの誤使用で起こるトキシック・ショック症候群
知っておきたい病気・健康のはなし

誰でもなる? タンポンの誤使用で起こるトキシック・ショック症候群

5日から1週間くらい続く憂鬱な生理。腹痛や腰痛だけでなく、漏れや蒸れ、匂いが気になって、気分も沈みますよね。

そんな生理中に便利なのが、ナプキンより長時間使え、経血や匂いが漏れにくいタンポンですが、何となく苦手意識がある人が多いのではないでしょうか。その理由の1つに“トキシック・ショック症候群”が挙げられます。

とはいえ、トキシック・ショック症候群がどんな病気なのか知らないという人も多いのではないでしょうか? 産婦人科医の八田真理子先生に話を伺いました。

<八田真理子さんのプロフィール>
産婦人科医。聖順会 ジュノ・ヴェスタ クリニック八田院長。昭和50年9月に実父が開院した「八田産婦人科」を継承し、1998年「ジュノ・ヴェスタクリニック八田」を開院。地域に密着したクリニックとして思春期から更年期まで幅広い世代の女性の診療・カウンセリングに従事する。女性のヘルスケアに関する相談会やセミナーへの登壇など通じて、性教育・不妊・更年期などの正しい知識の啓蒙にも積極的に取り組んでいる。著書は『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』や『ハピちつ HAPPYちつLIFE』など。

■トキシック・ショック症候群ってどんな病気?

──トキシック・ショック症候群とはどんな病気でしょうか?

「とても珍しい病気です。様々な原因で起こりますが、タンポンを長時間腟内に入れておくことで細菌感染し、その菌が原因でショックを起こすことがあります。非常に毒性の高い菌のため、海外では死亡例も出ているんですよ」

──急な発熱や吐き気、めまいなどの症状は聞いたことがありましたが、亡くなってしまうこともあるんですね。

「はい、非常に稀なことですが、実際に報告があります。ただ、トキシック・ショック症候群自体がとても珍しい病気で、約30年婦人科医をしている私でも、ひとりも診たことがありませんが……」

──では、普通の人はまずトキシック・ショック症候群にならないのですね。

「滅多にはならない病気ですが、誰にでも起こる可能性はあります。タンポンの使用だけでなく、体調が悪かったり、体力が落ちていたりと免疫力の低下も要因になりますね。

そもそも、元気なときは、腟の中はデーデルライン桿菌という善玉菌で守られています。しかし、生理中は腟内の自浄作用が低下し、雑菌が繁殖しやすい状態に。経血をキャッチしているタンポンが長く腟内にあると、そこに毒性の高い菌が発生し発症することがあるんです」

──それでは、月経カップを使っていてもなる可能性があるのでしょうか?

「腟内に異物が入っているので、リスクはゼロではありません。12時間程度を目安に交換することは忘れないでください。トキシック・ショック症候群自体の症例数が少ないので、過度に心配する必要はありません」


■いつ、どうやって? タンポンの使い方

──トキシック・ショック症候群になるのが怖くタンポンを敬遠していましたが、心配しすぎだったことが分かり安心しました。

「過度に神経質になる必要はありませんが、タンポンを入れたら、必ず外すことは忘れずに。また、就寝前には外しましょう。性交経験の有無に関わらず、衛生的で便利な生理用品なので、上手に使っていくのが良いと思いますよ」

──タンポンはどんな時に使うと良いのでしょうか?

「運動やプールに入る時、長時間トイレに行けない時などはタンポンがおすすめ。初心者の方はまず、経血の多い時にトライしてみましょう。量が多くて心配な時はナプキンを併用して、少ない時はナプキンだけにすると良いと思います」

──カンジタや膀胱炎などの病気の時でも使えますか?

「問題はありません。でも、交換は早めにするようにしましょう」

──タンポンに対して苦手意識がありましたが、使ってみたくなりました。しかし、上手く入れられなかったことが……。挿入の仕方にコツはありますか?

「腟は真っ直ぐではなく、前側は膀胱があって敏感な箇所があります。そのため、おしりに向かって斜め後ろ45度に挿入するとスムーズに入ります。また、腟の入り口は狭いのですが奥に入ると広くそれほど痛みは感じなくなりますので、怖がらずなるべく奥に入れるようにしましょう。慣れていないうちは、経血が多いときにトライを。ちなみに、上手く挿入できなかったタンポンは汚れてしまっているので、必ず新しいものに替えましょう」


死亡者が出るたびにネットニュースなどで取り上げられることの多いトキシック・ショック症候群。そもそも珍しい病気だと知らなかったので驚きました。

使い方を守れば安全で便利なタンポン。ブルーな気分になりがちな生理中を乗り切るために、うまく取り入れていきたいですね。

(河島まりあ+アリシー編集部)