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コーヒーでも中毒に? カフェインとの正しい付き合い方
知っておきたい病気・健康のはなし

コーヒーでも中毒に? カフェインとの正しい付き合い方

眠気を覚ますために摂取することもあるコーヒーなどのカフェイン飲料。忙しい時期には、もうちょっとだけ頑張りたいからと、エナジードリンクを飲むなんて経験、あなたにもありませんか? 

しかしながら最近、カフェイン中毒により最悪の場合、死に至ってしまうケースもあるとのニュースも。

今回は、気になるカフェインとの付き合い方について、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所の薬物依存研究部にて部長を務める松本俊彦さんにお話を伺いました。

■カフェイン摂取は「元気の前借り」

──カフェインを摂ると眠気が覚めるイメージがありますが、カフェインから得られるメリットはどのようなものがありますか?

「眠気がとれるだけでなく、頭も冴え、集中力が高まります」

──集中して作業したい時にぴったりですね。デメリットはありますか?

「メリットに対する慣れも早く、効き目を感じなくなったからと量を増やすと、体質によっては動悸や不安感の高まりを感じる人もいます。夜の睡眠の妨げになる場合もありますね。

さらに効果が切れた時に、だるさや頭痛といった症状が強く出る場合も……。そういう意味では、カフェインの効果は『元気の前借り』と言えます」

■中毒について知っておこう

──カフェイン中毒とは一体どういうものなのでしょうか?

「カフェインの過剰摂取によって、動悸や不整脈、パニック発作、けいれん発作などの中毒症状が起きる場合があります。

中毒とは、『毒(依存性物質)が体の中にいる』という意味。カフェインを摂取しすぎて、カフェインの心身に対する効果が強く出すぎてしまい、(医学的に)問題のある状態になるのです」

──どのくらい摂取すれば、カフェイン中毒への危険性が高まりますか?

「カフェインを1日当たり1000mg以上摂取すると危険です。エナジードリンクだと8本以上、コーヒーだと11杯以上の量がボーダーラインです」

──錠剤タイプのカフェインも販売されていますが、効果に違いはありますか?

「錠剤には、1錠にカフェイン飲料2~3本分のカフェインが含まれています。カフェイン飲料だけだと相当な本数を飲まないと、なかなか中毒を起こすことはないですし、致死量を摂取するまでには至りません。

しかし、錠剤だと比較的簡単に中毒になるだけのカフェインを摂取できてしまい、致死量を服用することも不可能ではありません。気を付けて服用しないと、とても危険です」

■アルコールや市販薬との併用に注意!

──カフェイン中毒になりやすい状況はありますか?

「試験勉強や夜更かしなどに常習的にカフェインを使用していると、摂取量が増えがちになるので注意しましょう。

それから、カフェインとアルコール飲料を混ぜたカクテルも危険ですね。かなりアルコールに酔っているはずなのに、酔いを自覚しにくくなるんです。そのため、アルコールを飲み過ぎやすく、飲酒酩酊下での喧嘩になりやすくなるという報告があります」

──最近、エナジードリンクと割ったカクテルを提供するお店も増えているので、気を付けないといけないですね……。その他に注意すべきシーンはありますか?

「市販の風邪薬や鎮痛薬を服用している時には、カフェインを控えましょう。そうした市販薬にはかなりの量のカフェインが含まれていることを覚えておくと良いですよ。

たくさんの仕事を抱え、そのプレッシャーに追い詰められている人もカフェインの摂取量が多くなりがちです。また、禁煙を開始してまもない方、一部の抗うつ薬を服用している方は、少量のカフェイン摂取でも、血液中のカフェイン濃度が高くなりやすい状態になっているので、中毒に注意してください」

■コーヒーは1日4杯まで!

──カフェインを日常生活に取り入れることにおいて、アドバイスをいただけますか?

「カフェインの摂取量は1日400mg以下に留めましょう。コーヒーだと約4杯分。これは成人の目安で、未成年はその半分くらいになります。不眠で悩んでいる方は、カフェイン摂取は午前中だけにするよう心がけて。

カフェインは『元気の前借り』にすぎません。後で、『利子のついた疲れ』を返済する必要があります。カフェインを摂取し、無理して夜更かしするよりも、十分な睡眠をとった翌朝に仕事をした方が効率的に仕事を進められる、という当たり前のことを肝に銘じましょう」


ちなみに、「決まった時間にコーヒーがないと1日が始まらない」なんて人も多いと思いますが、松本さんによると、物足りない、調子が狂うくらいだと、単なる生活習慣や「ジンクス」「ルーチン」の範囲内なので問題ないとのこと。

しかし、「体を壊して医師からカフェインをやめるように指示されているのに飲んでしまう」「胃が悪くて胃痛があるのに飲まずにはいられない」「コーヒーを我慢できない」といった場合は、依存症といえる水準なので、心当たりのある人は注意が必要です。

摂取のしすぎはただの毒。普段、カフェインに頼ってしまいがちな人は、生活習慣を見直してみませんか?

(まつだあや+アリシー編集部)