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北欧デンマークの幸せの形「ヒュッゲ」って何ですか?

北欧デンマークの幸せの形「ヒュッゲ」って何ですか?

日々、ほっと一息つける時間をつくれていますか? 忙しくて、なかなか落ち着いた時間が取れない人におすすめしたいのが、心安らぐ時間を過ごすデンマーク文化「ヒュッゲ」。北欧ワークライフデザイナーの芳子ビューエルさんに「ヒュッゲ」の概念や取り入れ方などを伺いました。

■デンマーク文化「ヒュッゲ」って?

――「ヒュッゲ」とは、そもそもどのような意味なのでしょうか?

「『心地良い時間・空間』を意味するデンマーク独特の文化です。『巣ごもり』という意味もありますが、過ごす場所は屋内外を問いません。多くのデンマーク人がヒュッゲを意識し、家族や友人たちと和やかに過ごす時間や空間を大切にしています」

――デンマークで「ヒュッゲ」という概念が生まれたのはなぜだと考えられますか?

「デンマークは日本よりも冬が長期に渡り、夜の時間帯も長いため、鬱病の人が増加傾向にありました。そこでデンマーク人は長く暗い冬を、友人や家族と語り合い、心地良い時や空間を共有する時間として過ごすようになりました。そうした安らぐ時間や空間が心を和ませ、幸せを感じさせてくれることに気付き、いつしか『ヒュッゲ』という言葉で表されるようになったと考えられます」

■本場の「ヒュッゲ」の過ごし方とは?

――デンマーク人はどのように「ヒュッゲ」を過ごしているのでしょうか?

「例えば、友人を食事に招いて一緒に料理を作ることが挙げられます。日本では招かれたお客さんは食事をいただくだけですが、デンマークの場合は『今はアスパラの季節ね』などと会話を楽しみながら、お客さんも共に料理し、出来上がった料理を味わうのです」

―――日本人でも気づかないうちに実践していそうなことですね。でも、デンマークの人々ほどこういう時間を大切な時間だと思えていないのかも知れませんね。

「そうですね。他には、天気の悪い日などは、家族や友人たちと家で映画を楽しんだりしますね。ココアやお茶などを手に、ブランケットをシェアしつつ映画鑑賞を楽しみ、その感想を語り合うのです。気心知れた人と一緒に温かい環境にいる安心感を共有することが、この過ごし方の醍醐味ですね」

■目の前の相手と過ごす時間を大切に

――ヒュッゲが最近注目されている理由は何だと考えられますか?

「SNSが影響していると考えられます。SNSでは友だちや『いいね!』の数に一喜一憂したり、人に良く見られようと試行錯誤したりする人もいます。

しかし、いくら多くの人とつながっていても、トラブルが起きた時、本気で何かを相談したい時に、力を貸してくれるリアルな友だちがどれほどいるでしょうか。SNSでつながりや評価を得たら幸せなのだろうかと、多くの人が考えているからこそ、ヒュッゲが注目を浴びているのだと思います」

――日本人がヒュッゲを取り入れる時に意識したいことは何でしょう?

「気軽に、肩肘を張らずに、その場にいる人と時間を共有することを意識してください。デンマークの若者はパーティーをする時、全員カゴに携帯を入れて見ないようにするというルールを設けることがあります。これもヒュッゲの一つです。

デンマーク人のヒュッゲは家に人を招くシーンが多いですが、日本人はあまり家に人を呼びたがりません。無理に家で食事をしなくても良いので、一緒にお茶をしたり、外に繰り出したりと、形にこだわらず、人がどう思うかを気にせず、“一緒の時間”を過ごすところからヒュッゲが始まるのだと思います」

目の前に友人がいるのに、自分の意識はスマホの中……ということ、実は結構ありますよね。誰かと過ごす時は、一旦スマホを置いておき、共有している時間に意識を向けるのが大事なのかも。

今回紹介した過ごし方はほんの一例です。どうしたら楽しく心地良く過ごせるのかを自分なりに考え、ライフスタイルに合った方法を実践してみてくださいね。


(五十嵐綾子+ノオト)