我慢は禁物! 生理痛の原因と市販薬の取り入れ方

我慢は禁物! 生理痛の原因と市販薬の取り入れ方

薬を飲む前にできる予防策も
多くの女性が悩まされている生理痛。市販薬を使って痛みやだるさを軽減している人も少なくないはず。でも、本当はできるだけ薬に頼りたくない……と葛藤している女子もいるのではないでしょうか。

生理痛の対処法や市販薬の活用法について、成城松村クリニックの婦人科医・松村圭子先生にお話を伺いました。

■大敵は“冷え”!

──そもそもなぜ、生理痛は起きてしまうのでしょうか?

「生理の時に子宮から分泌されるプロスタグランジンというホルモンが原因です。プロスタグランジンは経血を排出するために子宮を収縮させる働きがあるのですが、痛みをもたらす原因物質でもあるんです」

──生理痛がひどい月とそうでない月の違いは何でしょうか?

「身体が冷えていると生理痛がひどくなります。冷えがあると子宮の筋肉が強張り、収縮しにくくなってしまい、さらに収縮させようとプロスタグランジンが必要以上に分泌されることになり、ひどい痛みの原因になります。また、血行不良も生理痛をひどくする要因と考えられます。血行が悪いとプロスタグランジンがうまく体外に排出されにくくなって、いつまでも身体の中に留まってしまい、生理痛がひどくなってしまいます」

──生理痛になる人とならない人の違いを教えてください。

「体質的にプロスタグランジンの分泌量が多い方は、生理痛がひどくなる傾向にあります。また、子宮が後ろに傾いている『子宮後屈(しきゅうこうくつ)』の人は、経血がスムーズに排出されにくくなってしまい、余計に子宮を収縮させなければならないため生理痛がきつくなりやすいです。

生理痛は、本来は年齢を重ねていくにつれて楽になるはずなんです。10代のうちは子宮が未熟で、子宮の入口が狭かったり硬かったりするので、より収縮させないと経血が排出されにくい傾向にあります。しかし20歳ごろになると子宮も成熟し、柔軟になってくるため、経血をスムーズに排出しやすくなるんです。そのため、もし年々生理痛がひどくなっている場合は、冷えや血行不良、病気などが原因かもしれません」

■痛みは我慢しないで! 正しく使えば市販薬は強い味方に

──市販薬を使用することが身体の負担になることはあるのでしょうか?

「用量・用法を守っていれば負担になることはありません。逆に痛みを我慢している方が身体の負担になります。鎮痛薬の中には胃が荒れやすいものもありますが、そのような場合は適宜胃薬を使いながら服用すれば良いと思います。

また、市販薬を使い続けたとしても、身体が慣れてしまって効き目がなくなるようなことはありません。薬が効きにくくなったり、薬を使う頻度が多くなったりした場合は、何らかの病気が発生していることも考えられるので、婦人科で相談してみてください」

──市販薬を飲むタイミングはいつが良いでしょうか?

「痛みがひどくなってから飲むのは遅いです。プロスタグランジンの分泌は生理前から始まっており、痛みがピークに達するころにはもう薬では抑えきれません。例えば、2日目に痛みがひどい方は生理が始まった日から飲むなど、痛みが本格的になる前に早めに飲むことが大事ですね」

■身体を温める&運動で生理痛を緩和

──市販薬を使わずに生理痛を和らげるセルフケアがあれば教えてください。

「冷えが一つの原因になってしまっているので、しっかりとお腹を温めましょう。背中とお腹にカイロを貼る、湯たんぽや腹巻きを使う、40度くらいのお湯をペットボトルに入れてお腹にあてるなど、方法はいろいろあります。生理中でもしっかりとお風呂に浸かり、クーラーや過度な薄着に気を付けるようにしてください。

また、身体を動かして血行を良くすることも大事です。筋肉が熱を生む最大の“工場”なので、運動不足で筋肉が少ないと、熱を生み出せなくなり、冷えを招きやすくなります。日ごろから運動することも生理痛の緩和に役立ちます」

──生理痛に悩むALICEY読者にアドバイスをお願いします。

「生理痛は我慢してしまう方が非常に多いです。痛みを我慢するメリットは何らありません。薬を服用しても痛みが治まらないような場合は婦人科を受診して、何らかの病気が潜んでいないか、しっかりとチェックすることが大切です。日々快適に過ごすために、我慢は禁物ですよ」

市販薬を上手に活用し、しっかりと冷えや血行不良の対策をすれば、生理期間中もより過ごしやすくなりそうです。「女性だから生理痛は仕方ない!」と我慢せずに、市販薬にも適度に頼り、自分に取り入れやすそうな緩和法を試してみてはいかがでしょうか。


(五十嵐綾子+ノオト)

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