皮膚科医直伝! 知っておきたいワセリンの正しい使い方

皮膚科医直伝! 知っておきたいワセリンの正しい使い方

正しく使えば美容の味方に!
肌の乾燥に悩まされる季節。お風呂上がりのボディクリームや、通勤時のリップクリームなど、こまめな保湿が欠かせませんよね。なかには保湿対策のアイテムとして、薬局などで手に入りやすいワセリンを使用している人も多いのではないでしょうか?

そんなワセリンですが、最近では保湿だけでなく、まつげの育毛剤やメイク落とし代わりに使うなど、多岐にわたる使い方がされているのだとか!

今回は、万能なイメージがあるワセリンの正しい使い方を、皮膚科医の蘇原しのぶ先生に伺いました。
「しのぶ皮膚科」院長 蘇原しのぶ先生

■メイク落とし、まつげ育毛、ヘアケア……本当に効果はあるの?

──まず、メイクをワセリンで落とす、というのは正しい使い方なのでしょうか?

「意外な使い方だと思われるかもしれませんが、OKです。そもそもメイク落としとは、メイクの油分をクレンジング剤の油分で落とすということ。石油を原料とした鉱物油であるワセリンでオイルクレンジングをするのは、問題ないんです。ワセリンは比較的かぶれにくいので、肌の弱い方にもお勧めですよ」

──ワセリンをまつげ育毛剤として使う人も多いようですが、実際に効果はあるのでしょうか?

「残念ながら、まつげにワセリンを塗っても伸びることはないですね。また、刺激に敏感な目の粘膜部分にワセリンが入ってしまうのを避けるためにも、そのような使い方はしない方が良いでしょう」

──では、髪に塗っても、増毛やヘアケア効果は期待できないのでしょうか?

「そうですね、増毛効果は期待できないでしょう。ヘアケアのつもりで髪にワセリンを塗っても必要以上にベタついてしまいます。髪を乾燥から守ろうと思うのであれば、市販のローションかスプレーを使うのがベストです。基本的に、“ワセリンは毛の生えていないところに塗るもの”と覚えておきましょう」


──リップクリームの代わりにワセリンを使用している人も多いですよね。

「唇に使用するのはとても良いですね。ワセリンを塗った唇をラップでパックすることで、より保湿効果が強力になります。また、ワセリンは保湿や美容のためだけでなく、唇が荒れてしまった場合の治療にも有効です。皮膚科でも、唇が荒れている人にはワセリンを処方しています」

■要注意! 使い方次第では悪化することも

──ワセリンは美容だけでなく、治療にも効果があるのですね! それでは、手足のひび割れやあかぎれに塗るという使用法も良いのでしょうか?

「もちろんOKです。ワセリンは患部の細胞と細胞を油分でつなぐ役割を果たし、また、肌からも流れ落ちにくいので、そのような使い方は効果的です。そのため、皮膚科で処方される薬には、ワセリンがベースに使われているものが多いのです」

──ニキビに塗るという人もいるようですが……

「ニキビに塗るのはお勧めしません。ニキビとは、皮膚から過剰に出た皮脂で毛穴が詰まり、起こる炎症のこと。同じ油分であるワセリンを塗ってしまうと、さらに毛穴をふさいでしまうことになるため、ニキビへの使用は控えましょう」

正しい使い方を知っておけば、基本的な乾燥対策だけでなく、さまざまな効果を得ることができるワセリン。カバンに1つ入れて持ち歩けば、これからの季節も大活躍すること間違いなしですね!


(ナカノ+ヒャクマンボルト)

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