【取り過ぎ注意】ビタミンBを過剰摂取すると思わぬ危険が!

【取り過ぎ注意】ビタミンBを過剰摂取すると思わぬ危険が!

ビタミンBは取りすぎても、取らな過ぎてもいけない栄養です。きちんと学んで健康的な生活を送りましょう。

ハードワークで疲れた時、外食が続いて栄養のバランスが崩れていると感じる時、とても心強いのがビタミンB群の栄養素です。

ビタミンB群は体や脳の健康をサポートするだけでなく、ストレスに強い心を作り出すためにも働いてくれるものなので、不足しないように気をつけましょう。しかし過剰摂取してしまうと悪影響が出ることもあり、注意が必要です。

ビタミンBの取りすぎで体に悪影響が出ることがある!

ビタミンB群は水溶性であるため、少しぐらい取りすぎても尿や汗で流れてしまうから危険性はないという説があります。確かにビタミンCのように全てが排出されやすいものであれば問題はありませんが、一部のビタミンB群では、過剰摂取するとまれに体に影響を及ぼすことが分かっています。

過剰摂取を避けた方が良いビタミンは、ビタミンB2、B6、葉酸、ナイアシンの4種類。サプリメントでも良く見かける成分ですが、適量を超えて飲むことは避けた方が良さそうです。

取りすぎても特に影響を指摘されていないのはビタミンB1、B12、パントテン酸、ビオチンで、これらは疲労回復や貧血改善、ストレス緩和などの効果をもたらすもの。代謝やエネルギー生成に大きく関わるB2やB6などとは働きが違います。

ビタミンB群のサプリメントは「飲むと元気になる」という認識が広くありますが、取りすぎて健康を損なうのでは逆効果です。過剰摂取の反応には個人差がありますが、摂取するときには用法をきちんと読んで、適量を守りましょう。

ビタミンBの過剰摂取で起きる「過剰症」

ビタミンBの過剰摂取で起きる影響は「過剰症」と呼ばれ、症状の出方はビタミンの種類と体調や病歴などにより変化します。どのような症状が出るのでしょうか。

・ビタミンB2

しびれ、かゆみ

・ビタミンB6

手足のしびれや痛みなどの神経症状、腎臓結石(1日200mgを超える過剰摂取を続けた場合)

・葉酸

発熱、じんましんなどのかゆみ、呼吸障害など(1〜10mgの大量摂取で起こる)

・ナイアシン

かゆみやヒリヒリ感など皮膚の炎症、顔の紅潮。悪化した場合 消化不良や下痢など消化器系の障害、肝機能障害の可能性あり       

葉酸の過剰摂取では、ビタミンB12欠乏症の診断を難しくして神経症状を悪化させてしまうような、目に見えづらい症状を引き起こすこともあります。亜鉛と結合すると亜鉛複合体となり、亜鉛が小腸から吸収されるのを邪魔してしまうため、上限を超えて飲むことは避けましょう。

ナイアシンも内臓の働きを阻害する過剰症が認められています。どんな栄養であっても消化するには消化機能の働きが必要で、取りすぎると内臓に大きな負担がかかってしまうのです。

いろいろなビタミンB群の種類と働き

ビタミンBには、B1、B2、B6、B12、ナイアシン(B3)、パントテン酸(B5)、ビオチン(B7)、葉酸(B9)という8つの種類があり、それぞれが体のために大切な役割を担っています。ビタミンB1は糖質をエネルギーへと変換する働きを持ち、糖質を栄養分とする脳にとって不可欠な成分です。

B2とナイアシンは糖質やたんぱく質、脂質などからエネルギーを作り出し、ナイアシンにはアルコール分解にも関わる大切な成分です。ビオチンも糖質やたんぱく質、脂質の代謝に関わりますが、栄養素をエネルギーに変えて、主に髪や皮膚などの栄養を補給します。

B6はたんぱく質や脂質の代謝を行い、B12は全身の細胞の代謝を助けるとともに、葉酸と協力して赤血球の形成や再生をサポートして悪性貧血の予防や神経細胞の正常な働きを促してくれます。心の栄養となるビタミンBはパントテン酸です。

人間はストレスを感じた時に、ストレスに対抗するためのホルモンを分泌しますが、そのホルモンを作り出してくれるのがパントテン酸で、「抗ストレスビタミン」と呼ばれることもあります。パントテン酸はすべてのB群の働きをサポートするので、この成分がなければ他のビタミンBの栄養が無駄になってしまうほど重要な成分です。

細胞の代謝をたすけてくれるビタミンB12

ビタミンB群の中ではそこまでポピュラーとは言えないB12ですが、動物としての人間の体に不可欠な赤血球の生成や再生に関わる大切な働きをしています。人間の体は無数の細胞で作られていますが、その細胞が分裂する際に必要とされる栄養素がビタミンB12のもたらす酵素(補酵素)で、細胞の代謝をサポートするのです。

赤血球の生成にも直接関わっているため、悪性貧血の予防としてサプリでの摂取をすすめられることもあります。B12が不足すると、めまい、だるさ、動悸や息切れといった重度の貧血症状、記憶力や集中力の低下といったさまざまな症状を引き起こします。

欠乏した状態が続くと筋力の低下が見られたり、イライラしたり軽いうつ状態になるような神経の過敏な症状を引き起こすこともありますし、高齢者であれば認知症やせん妄といった重度の精神障害が起こる場合もあり、軽視できません。

ビタミンB12は腸内で合成され、元から肝臓にある程度の量が貯蔵されています。それにも関わらず欠乏するのは、絶対に野菜しか食べないベジタリアンのような、動物性の食品の摂取量が極端に少ない場合や、胃腸のコンディションや病気による吸収不良、肝臓の機能障害などがある場合です。

ビタミンB群の栄養は、普段の食べ物でほぼ補える

体が必要としているビタミンB群の量はそこまで多くありません。そのため、必要量は普段の食べ物でほぼ補うことができます。特にビタミンB6、B12、葉酸、パントテン酸、ビオチンは腸内細菌で合成できるため、バランスの良い食事を心がけていて体調に問題がないようなら、意識して追加補給する必要はないです。

ビタミンB1、B2、ナイアシンの3種類は体内合成ができません。ただしナイアシンは野菜や果物、豆類などの植物性の食品、肉や肉加工物など動物性の食品どちらにも豊富に含まれているのに加え、牛乳やコーヒー(インスタントでも良い)など多くの食べ物から摂取できるので不足することはあまりありません。

ビタミンB1とB2は、毎日を健やかに過ごすために必要な基礎的エネルギーを生み出すもので、体や脳の活動のパフォーマンスに大きく関わってきます。ビタミンB2は皮膚や髪の栄養ともなるので、この2種類については日常でも不足しないようサプリで補う必要が生じやすい成分です。

ビタミンBが不足するのはどういう時?

体内合成できるビタミンB成分でも、状況により不足することがあります。ダイエットや体調不良により体が必要とする量の食事が取れていない時、偏食が続いている時、妊娠中、何らかの病気により抗生物質を飲み続けている時などです。

抗生物質は抗菌薬として悪い菌を殺す力がありますが、腸内に住んでいる良い細菌も一緒に減少させてしまうため、腸内合成できるビタミンB6、B12、葉酸、パントテン酸、ビオチンが不足しがちになるのです。

下痢が続くときも注意が必要です。栄養のある食品を食べても消化・吸収する力が弱くなっているため、せっかくのビタミンB群が排出されてしまいます。

妊娠中は、母体の栄養を赤ちゃんに分け与えている期間。つわりなどで不足するとむくみやかっけ、口内炎や妊娠高血圧などさまざまなトラブルにつながり、胎児の発育に影響するリスクも高まります。ビタミンB群は母体の健康に不可欠と言われていますが、中でもB1、B2、B6、葉酸に関しては必要量をしっかり取ることが望ましいとされています。

ビタミンBが欠乏するとどうなるの?

ビタミンBが欠乏すると、不足した成分の種類によってさまざまな症状が引き起こされます。

・ビタミンB1

疲れやすさ、イライラ、軽いうつ状態などの精神不安定

・ビタミンB2

脂肪の燃焼不足による太りやすさ、エネルギー不足、肌荒れ、髪のパサつき

・ビタミンB6

皮膚炎、口角炎(ヘルペス)、神経症状による手足の痛み、けいれん

・ビタミン B12

悪性貧血、めまい、だるさ、動悸、筋力低下、認知機能低下

・ナイアシン

倦怠感、食欲不振、二日酔いの回復が遅くなる、軽いうつ状態などの神経症状

・パントテン酸

ストレスへの耐性の低下、それによる体調不良、ビタミンB群の活動低下

・ビオチン

肌荒れ、髪のパサつき、脱毛、結膜炎などの炎症、疲れやすさ

・葉酸

貧血、疲労感、味覚障害、うつ、体重の減少、認知機能低下

上記の症状がすべてではありません。ビタミンB群はいろいろな栄養素と密接に結びついて健康を支えている栄養素です。症状の出方や重さなどには個人差が大きいので、気になることがあれば一度医師に相談してみましょう。

ビタミンBのほとんどは野菜に含まれている

ここまで読んでいただいく中で、もしかしたらご自身に不足しているかもしれないビタミンBを見つけた方がいらっしゃるかもしれませんね。毎日の食べ物でしっかり補えるよう、効率よく摂取できる野菜をご紹介しましょう。

・ビタミンB1

落花生やグリーンピース、枝豆などの豆類、ニンニク、さやえんどう、トウモロコシ、菜の花、モロヘイヤ

・ビタミンB2

ほうれん草、クレソン、ブロッコリー、パセリ、シソ、モロヘイヤ、そら豆

・ビタミンB6

ニンニク、パプリカ、パセリ、かいわれ大根、かぼちゃ、シソ、芽キャベツ

・ナイアシン

トウモロコシ、かぼちゃ、グリーンピース、かいわれ大根、切り干し大根、明日葉、ホワイトアスパラガス、かんぴょう

・パントテン酸

モロヘイヤ、切り干し大根、カリフラワー、ブロッコリー、芽キャベツ、たけのこ、シソ、明日葉

・ビオチン

枝豆、ブロッコリー、モロヘイヤ、カリフラワー、タラの芽、グリーンピース、クワイ、かんぴょう

・葉酸

枝豆、菜の花、アスパラガス、サニーレタス、小ネギ、モロヘイヤ、パセリ、芽キャベツ

あれ?ビタミンB12は?と疑問に思われた方がいらっしゃるかもしれません。先に述べたようにB12は野菜には含まれていないため、動物性の食品からしか摂取できないのです。健康のためには野菜と肉、魚介類をバランス良く食べることが大切になります。

ビタミンB群を上手に食物から摂取できるメニュー

自宅で調理をするなら、ビタミンB群が効率よく取れる野菜を使って作れるメニューがオススメです。特に野菜スープやサラダなどは、どんな野菜を合わせても味が調いやすいので、栄養たっぷりのビタミンメニューが簡単にできます。

注意したいのは野菜ジュース。市販の濃縮還元のものは、100%と書いてあっても高温殺菌処理を施しているため多くのビタミンが破壊され、生野菜と同じ量の栄養を取ることはできません。野菜ジュースをメニューに加えたいなら、新鮮な野菜を使って手作りするのが良いでしょう。

忘れてはならないのは、野菜だけで全てのビタミンB群が摂取できるわけではない、ということ。必ずビタミンB12を含む動物性の食品をあわせましょう。牛・豚・鶏などの肉類では、特にレバーや小腸に多く含まれていますので、ホルモンと野菜の炒めものにすると多くの種類のビタミンBが補給できます。

他にもシジミやアサリ、サンマやサバなど魚介類からも摂取できます。どうしてもそれらが苦手なら、牛乳を意識して多めに飲むかサプリメントでの補給をする必要があります。

食品で足りない時にはサプリメントが効果的

多くのビタミンB群が、日常で食べている食品から自然と摂取できることがお分かりいただけたのではないでしょうか。ただ、毎日必要な量をきちんきちんと取るのが難しい日もあります。多忙すぎて食事が取れない日や、体調不良や加齢により食欲が低下した時、消化機能が落ちた時などです。

加えて女性は、妊娠期間中に普段よりしっかりビタミンB群を取る必要があるので、特に体調を崩していなくても食べ物の選び方や補給できている栄養素とできていない栄養素の把握が必要です。

風邪をひいただけでも食欲がなくなるのが体の自然な反応ですから、「ちょっと疲れたな」「体調を崩したな」と感じた時にはサプリメントで速やかに補給しましょう。疲労回復、筋肉・神経の機能回復、栄養不足による貧血など症状に合わせてビタミンBの種類を選べば、適切な効果を得られます。

サプリメントには「ビタミンB群」として数種類のB類を複合的に取れるものもありますが、必要な栄養素だけ取りたいという人のために、1種類ずつでも発売されています。決して過剰摂取にならないよう、用法と適量を守って服用しましょう。

まとめ

ビタミンB群は大量に必要な栄養素ではありませんが、欠乏すると体だけでなく脳や心の健康を損なうおそれがあります。しかし過剰摂取で体調を崩しては意味がありません。

多忙な毎日やストレス、ダイエットや妊娠など生活習慣や体調の変化で不足しがちになるビタミンB。健康維持のため、体調不良の時だけでなくスポーツなどで体を動かしてビタミンを消費する時などにも、サプリメントで適度に補うことを心がけましょう。

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