ビタミンAが欠乏すると大変!ビタミンAがとれる野菜や食べ物は?その驚きの効果も紹介

ビタミンAが欠乏すると大変!ビタミンAがとれる野菜や食べ物は?その驚きの効果も紹介

ビタミンAは身近ではあるものの、足りなくなるとこんな怖いことが...普段から意識して摂取しよう!

健康のためにはバランスの良い食事など、きちんと栄養をとることが大事だとされます。では、栄養を摂取しなかった場合はどうなるのでしょうか?

今回は栄養素の中でもビタミンAに着目し、その効果と摂取できる食品、さらに摂取しなかった場合の体への影響についてチェックしてみました。

また、ビタミンAを過剰にとり過ぎてしまった場合についても紹介します。どうやらビタミンAは、適量を摂取し続けることが大事なようですよ。

とらないとこうなる!ビタミンA欠乏症とは?

ビタミンA欠乏症とは、文字通り体内のビタミンAが不足することで発生する病気です。固有の病名ではなく、ビタミンAが不足することを原因とする病気の総称で、ビタミンAの場合は夜盲症、皮膚や粘膜の乾燥、原発性のもの、続発性(二次性)のものの4種類に分類でき、さらに個々の病名が存在します。

まず夜盲症。これは俗に鳥目と呼ばれる症状です。目がよく見えなくなる病気の1種で、主に夜や暗いところでの視力に影響します。暗いところでものを見る際、ビタミンAが働くことでそれを可能としているため、ビタミンAを摂取していないと見えなくなるのです。

視力はかなり低下するため、昼間や明るいところで見るのと同じ距離でも、夜や暗くなるだけで見えにくくなるのが特徴です。先天性の場合は遺伝によるものですが、後天的な症状の場合はその多くがビタミンAの不足によって引き起こされます。

原発性ビタミンA欠乏症についてもここで。粘膜の乾燥や続発性ビタミンA欠乏症については、症例がいくつかあるため、次の項で個別に説明します。原発性のものは長期にわたってビタミンAを得ていない場合に起こります。

日本ではさほど多くはありませんが、南や東アジアと言った地域で発生しやすく、そこではカロテンを欠いた米を主食としていることが原因とされます。こちらも目に影響が出やすく、眼球乾燥症や失明になりやすいです。子どもの成長を阻んでしまうことも。

皮膚や粘膜が乾燥することで起こる病気

皮膚や粘膜が乾いてしまうことで発生する病気で、ビタミンAの不足が影響しているものには、まず原発性のところでも触れた眼球乾燥症や失明などの目の病気があります。

明るいところを含む視力低下に始まり、角膜の両側に白い斑点(ビトー斑)ができて結膜乾燥症や角膜軟化症になったり、そこからさらにドライアイを引き起こしたりします。

目の乾燥であれば目薬をさせば良いと考える人は多いかもしれませんが、ビタミンAを補わない限り、根本的な解決にはなりません。また皮膚は体全体にありますから、体のあらゆるところで異変が起こっても不思議はありません。

粘膜は内蔵にもあることから、気づきにくい変化の病気も存在します。例えば上腕部や大腿部では皮膚細胞が固まってしまうことで結節(盛り上がり)が生じ、そこから脱毛やシミ等の色素沈着、湿疹になることも。

あくまで発生しやすいのが上腕と大腿であって、ほかの部位に怒らないとは限りません。内部でも消化器官の粘膜が乾燥してしまい、消化不良を起こしたり食欲が減退したりする可能性があります。

とくに胃で起こりやすく、該当部位は炎症を起こすことも。ビタミンAの摂取による改善は全ての症状に言えることですが、それを食べたいと思えないのは辛いですね。

また男女ともに生殖器官への影響も見られ、不妊の原因になったり、胎児の成長に影響を及ぼすこともあります。そのほか、口内炎や爪の割れ、味覚障害なども発生します。

続発性ビタミンA欠乏症に該当する症状

二次性とも言われる続発性ビタミンA欠乏症は、ビタミンAがただ単に不足していることに加え、体内で満足に運用されていないことで発生します。

つまり、きちんとビタミンAを摂取していても、それが必要な箇所に届いていないケースです。ビタミンAを摂取しているのに以下の症状が出るのであれば、体がしっかり吸収し、蓄え、体の各部位に働きかけているのかを確かめる必要があります。

代表的な症例では慢性下痢、熱帯性下痢とも呼ばれるスプルーなど、お腹がゆるくなってしまうケースが多く確認されています。寄生虫による感染症であるジアルジア症なども発生しやすいです。

人体の最も奥深くにあるすい臓及び、そこから繋がる十二指腸、さらには胆管や肝臓に影響を与えることもあり、機能不全や肝硬変などを起こします。

直接の原因ではないものの、すい臓がんに及ぶことも。また粘液の粘土が高くなる(ドロドロではなく塊に近い)嚢胞性線維症もビタミンAの不足で発生することがあります。

遺伝性の病気であるため、子孫に移る可能性がある点は注意です。鼻水の塊、いわゆる鼻くそですが、それが固まって鼻をかんだ時、鼻が痛くなったという経験はありますか?

同じように、たんが固まって気管を詰まらせる、胆石の発生という形で胆管や肝臓にダメージを及ぼす例もあります。

そもそもビタミンAとはどんな物質?その効果は?

ではビタミンAとはそもそもどのような物質なのでしょうか?欠乏症を防ぐことはイメージできますが、ほかに効果はあるのでしょうか?その正体について改めて見ていきましょう。

まず一般的なビタミンAとは、ビタミンA1のことを指して呼びます。ビタミンAにはBにも見られるようなA2も存在するのですが、存在する場所がかなり限定されるため、摂取することは困難です。

そんなビタミンA1のうち、最も有名なのがレチノールで、人間の血液中に最も多く存在する物質です。加えてレチナール、レチノイン酸を総称してビタミンA1と呼びます。

またβカロテンのように、そのままではビタミンAではないものの、動物の体内でビタミンAに姿を変えるプロビタミンと呼ばれる種類も存在します。ちなみにビタミンAは動物にしか存在しませんが、プロビタミンであればαカロテンなど植物に存在するものもあります。

アントシアニンなどと並んで、目に良い成分としても知られており、目のためのサプリなどで多く配合されているケースも。目や粘膜に作用する成分であることは、レチノールの名前の由来が網膜を意味するretinaから来ていることからもわかりますね。

血中濃度は普通血液1mlに対して0.5μg(ミューグラム。mgの1000分の1)ですが、0.3μg未満になってしまうと欠乏症を引き起こすと言われます。

ビタミンAは1日にどれぐらい摂取した方が良いのか

では、血中濃度を規定量に保つには、毎日どの程度ビタミンAを摂取すれば良いのでしょうか?ビタミンAの場合は年齢や性別によって定義が異なっており、女性であれば例えば30から49歳で500μgRAE(レチノール活性当量)が平均必要量、700μgRAEが推奨される量です。

そのほかの年代での必要量は18から29歳で450μgRAE、50から69歳までで500μgRAE、70歳以上ならば450μgRAEであり、それほど差は見られないものの、30歳から69歳までの間で比較的多くの摂取が求められています。

ちなみに男性の場合は、同じ年代の量を見てプラス150μgRAEとします。また推奨量は女性の場合必須量からプラス200、男性の場合プラス250をする計算。

さらに女性の妊娠中の場合は、必須量に60から80をプラスします。また授乳期間も摂取量は多い方が良く、300から450もプラスした数値とされています。

ちなみに摂取の上限である耐用量は男女ともに2700μgRAE。3000μgRAE以上の摂取で後述の過剰症になると言われていますが、ビタミンAは脂溶性で尿などと一緒に排出されることは少ないため、耐用量を超えた時点で警戒した方が良いでしょう。

女性が気になる美肌効果と妊娠中の摂取

ビタミンAは皮膚への影響からか、美肌効果のある成分でもあります。肌への影響と言うとビタミンCが有名ですが、ビタミンAを損ねても健康な肌を維持することができなくなります。

主に新陳代謝を促す効果を持っているため、肌を新しい状態に作り変えるターンオーバーにも関わってきます、ニキビやシミなどの肌荒れを、肌が自ら治す効果ですから、美容のためにもビタミンAの維持は欠かせないでしょう。

肌を強化することで、風邪などのウィルスや感染症を防ぐことにも繋がります。加えて数値のところでも触れましたが、女性の場合妊娠から出産の段階でもビタミンAが重要となります。

肌や粘膜の構成は、母体だけではなく胎児が育つ上でも重要な栄養だからです。しかし大事だからと言ってたくさん取り入れても、過剰摂取となって母体だけではなく胎児にも悪影響が出てしまう点に注意です。

胎児の体に異変をきたしてしまうだけではなく、流産になってしまうことも。βカロテンはそうでもないのですが、レチノールなどのビタミンA1系の物質は、過剰症が出やすいとも言われているため、摂取するならβカロテンの方が良いとも言われます。

もちろん不足しても欠乏症の影響が胎児に及んでしまうため、妊娠中はとくに摂取量を確認しましょう。

ビタミンAを多く含む野菜と言えばニンジン!

ここからは、ビタミンAを多く含む食材を見ていきます。まずは野菜。先程も話しましたが、βカロテンであれば植物から摂取することが可能であり、私たちが普段食べている野菜や果物の中には多く含んでいるものも存在します。

まずは緑黄色野菜としても知られるニンジンです。入手もそうですし、調理もしやすく、サラダから煮物まで食べやすい野菜ですね。食感が苦手な人でも、ジュースの形で摂取することができる便利な食材と言えます。

ちなみにニンジン100g当たり、8600μgのβカロテンを摂取できることになります。ニンジンには同じくプロビタミンであるαカロテンも含まれており、ビタミンA全体としての含有量はもっと多いです。またニンジンよりも含有量が多いしそにも注目。

その量はなんと100g当たり、11000μg!もともと色や香り付けの食材なので、しそだけでβカロテンを摂取することは少ないかもしれませんが、積極的に取り入れたい野菜と言えます。

ちなみに梅の色付けで有名な赤しそよりは、青しその方がβカロテンを多く含んでいるため、ビタミンAの摂取を考えるのであれば、青しその方が望ましいです。

そのほかでは他の栄養価も高いほうれん草や、しそ同様に高い含有率を誇るモロヘイヤ、そして春菊、小松菜などが該当します。どうやら緑系、葉っぱの部分を食べる野菜に多く含まれているようですね。

肉類なら鳥レバー!うなぎや筋子などの海産物も

続いては肉、魚類です。こちらは動物性なのでレチノールなどが含まれている割合を示しています。最も含有量に優れているのは肝臓であるレバー、かつ鶏肉の部位です。

そういえば欠乏症で肝臓にダメージがあるという話しをしましたが、逆に言えば、本来肝臓にはビタミンAが行き届いているということ。例え話なのかもしれませんが、病気やケガをした際には肉類の同じ部位を食べれば回復するなんて言う噂もありますね。

ちなみに鳥レバーのビタミンA含有量は100g当たり14000μg。野菜など別のジャンルの食材を含めてもトップの含有率を誇っています。好き嫌いが分かれる食材かもしれませんが、ビタミンAが不足がちだと感じたら、我慢して食べてみるのもありです。

またレバーでは豚レバーも鳥についで13000μgとおすすめ。さらに加工したスモークレバーではなぜか生の状態を上回り、17000μgになることも。そのほかでは海産物に多く含まれています。

毎日摂取するのは経済的に大変かもしれませんが、蒲焼で知られるうなぎは100g当たり1500μg、同じ量でホタルイカが続きます。ついで100g当たり670μgの筋子。筋子はイクラのようにバラバラになっていないだけではなく、未成熟の卵を塩や醤油に漬けたという特徴も。

入手しにくさという点では、あんこうややつめうなぎ なども優秀な含有率を誇っています。魚の卵も出ましたが、実は鶏の卵もビタミンAを多く含む食材。

レバーと比べてしまうと100g当たり480μgと少なめですが、手軽さや入手のしやすさはもちろん、コストパフォーマンスという意味でも摂取は容易でしょう。

二次性被害を防ぐためにビタミンAを摂取しやすくしよう

さて、せっかくビタミンAを多く含む食材を知ったのですから、効率よく摂取するにはどうすれば良いかも確認しておきましょう。欠乏症のところでも触れたように、単純に摂取不足による影響だけではなく、きちんと行き届いていないことによる影響もあるからです。

ポイントは油による加熱調理です。ビタミンAは脂溶性の栄養ですから、油を介することで体内に浸透、吸収しやすくなります。加工品であるスモークレバーの含有率が、生の状態より上がっている秘密も、そこにあるのかもしれませんね。

しかし揚げ物など、高温でじっくり行う調理方法は栄養素を破壊してしまう可能性もあるため、別の調理方法にするか、こまめに時間を見て行います。

さらにβカロテンであれば、熱に強いという特徴からか、生よりも火を通した方が吸収率が高まることも。植物、つまり野菜や果物は生でも食べられますが、可能であればひと手間加えて加熱しましょう。

最大で5割から7割も吸収率が高まるとなれば、放っておくてはありません。ただしこちらも、高温にさらす時間には注意です。ちなみに油による吸収率の高さは、調理段階に限ったことでもありません。

要は体内で消化する際に油が一緒にあれば良いので、脂肪分のある食材と一緒にとっているだけでも構わないのです。とはいえ油そのものでは健康上よくありませんから、ゴマや牛乳などが望ましいです。普通の牛乳やチーズなどの乳製品にも、わずかながらレチノールを含んでいます。

おやつにするならカボチャスイーツを

実は野菜のところで1つ、紹介し忘れたものがあります。それはカボチャ。ニンジンほどとはいきませんが、カボチャもまた含有量の高い野菜で、100g当たり、4000μgほど。それに加え、ここまでで紹介した卵や乳製品から、何か想像できませんか?

そう、スイーツです。卵と牛乳と言えば、プリンをはじめとしてケーキやクッキーに欠かせない食材ですよね。ほかにも無塩バターや飾り付けに使われる生クリームなども、油脂によって吸収を助けるほか、ビタミンAそのものも含んでいます。

ほかの食材、とくに肉類はおやつ替わりに食べるとなるとなかなか難しいものですが、カボチャであればパイやプリンなどのスイーツはたくさん存在し、家庭でも作ることが可能です。

おやつと言うとカロリーの高さや栄養面の偏りから健康状敬遠されがちですが、ビタミンAを多く摂取するならカボチャ料理などで楽しむのも良いですよ。

摂取すべき栄養素はほかにもたくさんありますから、ビタミンAを得る機会が増えれば、食事ではほかの栄養素を中心にレシピを考える余地も生まれます。

もちろんカボチャはスープや煮物、天ぷらなど、食事のお供としても優秀。どの料理にするかによって、毎日飽きずに食べ続けることもできます。

一緒に摂取するならビタミンEやタンパク質も有用

ビタミンAは油以外の成分の中にも、一緒に摂取するすることで吸収や効果が高まる栄養素が存在します。まずはビタミンE。熱に強いというメリットのあるビタミンAではありますが、反面酸化に弱いという性質があります。

酸素に触れるのも一種の酸化ですから、食材や料理を長い間食べず、空気中にさらしておくのも実はよくありません。食べきる分だけ用意するか、粗熱がとれたら冷蔵庫や冷凍庫へ移すなどの対応が必要です。

ビタミンEは、その酸化に対して強い影響力を持つ抗酸化作用を持っています。人間は体内にも活性酸素のような酸化物質がありますから、ビタミンAを劣化させ、効果を及ぼすのを阻害する可能性は否めません。

そこでビタミンEを一緒に食べることにより、酸化させずに体内に行き渡らせることができます。ビタミンEは植物性の油に多く含まれており、菜種油や大豆油、コーン油、綿実油などがあります。

また筋子やうなぎ、いわし、たらこなどの海産物にも多く含まれているため、筋子とうなぎはほかの食材よりも安心してビタミンAを運んでくれる食材です。もう1つ一緒にとった方が良い栄養素があります。

それはタンパク質。ビタミンAを体全体に運ぶためには、RBPという物質なのですが、これはタンパク質の一種で、良質のタンパク質を元に作られます。よって大豆などタンパク質を豊富に含む食材と併せて食べることも重要です。

レチノールとβカロテンは5対5の割合で摂取

バランスを考える上では、レチノールとβカロテンの割合にも注意しましょう。それぞれ含んでいる食材の違いから、動物性と植物性に分けられますが、どちらかばかりを摂取していては栄養の偏りになってしまいます。

レチノールもしくはβカロテンのとり過ぎの可能性だけではなく、それらを含む食材が決まっている以上、ほかの栄養素についても偏りが出てきてしまうからです。

ただし、単純に食材の含有量が同じなら良いというわけではありません。レチノールらビタミンA1の物質は比較的容易に体内に吸収されますが、βカロテンはそれが一定ではないからです。

調理法の違いに加え、体内に入ったもののうち、半分しか吸収されないということも。食品によって異なるため一概には言えませんが、含有量だけを比べた時は、レチノール1に対して、βカロテンが12となる割合が望ましいとされます。

しかしβカロテンが多い、つまり肉より野菜を多くというのは、健康的な生活という意味では適しているかもしれないですね。βカロテンをたくさん摂取するために、野菜類をたくさん食べれば、ビタミンCなどほかの栄養素も同時に得られるなどのメリットもあります。

ビタミンAをサプリメントで摂取するならマルチビタミン系

ビタミンを効率よく摂取しようと思ったら、食材よりもサプリメントを想起する方も多いでしょう。では実際、ビタミンAのサプリメントは望ましいのでしょうか?

ビタミンAに関して言えば、卵や乳製品、ニンジンやカボチャといった、比較的食べやすい食品に多く含まれていることを紹介しました。逆に言えば、普段意識していなくてもある程度は摂取できている可能性が高い栄養素でもあります。

よってビタミンAだけが含まれているサプリメントを何錠も飲み続けていると、後述する過剰症になりかねません。そこでビタミンAのサプリメントを選ぶなら、それだけではなくほかの栄養素を含んだマルチビタミン、マルチミネラルといった製品を選ぶようにしましょう。

できれば上で触れたように、きちんと体内に届けてくれるタンパク質やビタミンEが一緒に含まれているものが望ましいです。サプリメントは薬ではないので、摂取量はあくまで目安となっていますが、その規定量を守る、時少なめにするのも大事です。

先に述べた1日の摂取量も振り返り、既にビタミンAをどのぐらい摂取しているかを考えてとるようにしましょう。

ビタミンAのとり過ぎで発生する過剰症とは?

ではいよいよ、ビタミンAのとり過ぎによる過剰症についてお話しします。こちらも欠乏症と同じくいくつかの病気の総称で、人によってどの症状が起こるかは断定できません。

脂溶性であるビタミンAは、汗や尿などと一緒に体外に排出されることがないため、多く摂取すれば消費が追いつかず、その分溜まりっぱなしです。

ビタミンAをどれだけの期間食べ過ぎていたかでも違いますが、多く見られる症例としては、激しい頭痛(とくに後頭部に多い)やめまい、鼻血、脱毛、骨や手足の痛みやかゆみ、吐き気、嘔吐、睡眠障害、意味もなく不安になったり不機嫌になる、普段よりも疲労感が強い、発疹、脳内の圧力が高まる脳圧亢進などがあります。

脳圧亢進は意識障害になることもあるなど危険な症状になる場合も否定できません。また欠乏症の時と似たような症例も多く、肝機能障害、食欲不振、下痢、色素沈着をはじめとする肌荒れ、胎児への影響もあります。

さらに子どもに対しては、骨格が異常に変化するなどして、その後の成長に変化をきたすケースも。

βカロテンの副作用はほとんどない?

しかしビタミンAでありながら、βカロテンによって得たビタミンAには、過剰症は起きない、起きても軽度とされています。

これはβカロテンが100%の吸収率を誇っていないことに起因するもので、繰り返しますが基本的に半分しか吸収されない上、調理方法によっても変化するため、βカロテンを多く含む食材をたくさん食べても、実際体に溜まっているビタミンAの量は少ないというわけです。

例えば1日の耐用量として2700μgを挙げていますが、ニンジンに換算するとゆでた状態で40g。半分から3分の1本で得ることができてしまうんです。

しかし、人によっては、毎日それぐらいは食べているのではないでしょうか?それでいて効果が見られないのは、実際に吸収されているβカロテンの量が少ないからです。

またβカロテンによる過剰症の症例ですが、顔や手足が黄色くなる現象のみが確認されています。話しは変わりますが、冬にみかんをたくさん食べ過ぎて、手のひらが黄色くなった経験はないでしょうか。

実はそれはみかんに含まれているβカロテンが原因。つまりみかんを食べ過ぎた方は、既にβカロテンの過食症を経験していたわけですが、食べ過ぎによる腹痛のようなことを除いて、肌が黄色くなる以外の症状を得たことはありませんよね。

つまりβカロテンには、そこまでの副作用とも言うべき影響がないのです。

短期間の過剰摂取で発生する症状

逆に言えば、過剰症の症例が発生するのは、レチノールなどが原因と言えます。レチノールは消化で分解される恐れもなく、そのまま吸収できると言っても良い栄養素。

腸から肝臓へ直接移動することから、肝臓及び周辺器官に、負担を強いる症状が見られるのも特徴です。具体的な日数は個人差があるので明確ではありませんが、短期間(急性症状)と長期間(慢性症状)とに分けることができます。

まず短期間の場合ですが、激しい頭痛(とくに後頭部に多い)やめまい、吐き気、嘔吐、普段よりも疲労感が強くなる状態が該当します。加えて顔に浮腫が発生したり、皮膚が剥離することもあります。

対処法は突発的に発生した症状ということもあり、ビタミンAの摂取を抑えることのみ。体に溜まっていくと言っても、必要な場合には使われて失われていくため、追加を重ねなければ体内に残ったものも順番に使用され、1日から2日ほどで自然に回復します。

しかし妊婦が過剰症を得た場合は、胎児に影響が出る可能性が高く、摂取をやめたところで体に変化が出てしまっている可能性も。もし多めに摂取してしまったと感じたら、母体に症状が出たかどうかに関わらず、医療機関へ相談しましょう。

妊婦の場合は欠乏症も避けなければならないので、ビタミンAの摂取をただ止めれば良いという問題でもないからです。

長期間の過剰摂取で発生する症状

一方、長期間摂取をしていることで起こる過剰症も存在します。短期間の段階で過剰摂取に気づく可能性もありますが、別の理由で慢性的にめまいや頭痛を感じている人は、ビタミンAの過剰摂取になっていることがわからないからです。

そのまま放置した結果、ビタミンA過剰症も慢性的になってしまうというわけですね。症例では脳圧亢進や脱毛、筋肉痛、肝障害、関節炎など。

また短期間の過剰摂取でも発生した皮膚の剥脱が引き続きあるいは新たに発生することもあります。通常は期間に関わらず過剰症になることはありませんが、レバーの食べ過ぎが主な原因とされています。

とくにマグロやサメ、アザラシなど大型の海洋生物のレバーを食べることで発生しやすくなります。目安としては、1週間に1回が食べているのならば要注意です。

食べるなとは言いませんが、量を減らす、ほかの食材からビタミンAを摂取しないなどの対策が必要でしょう。ほかの原因かもしれなくても、ここで紹介した症例が現れているのであれば、制限して様子を見てみましょう。

もし治ったり軽くなったらビタミンA過剰症の可能性は高いです。レバーの場合は、過剰症ではなく食中毒として検出されることもあるので、自分の体内にビタミンAが多過ぎるのではなく、輸入経路など入手先の確認不足などで済ませてしまう人がいることも気づきにくい理由かもしれませんね。

まとめ

いかがでしたか?体に良い栄養素と言っても、食べ過ぎたり食べなさ過ぎたりすることで病気を呼び込んでしまうことがわかったかと思います。

普段容易に摂取できてしまうビタミンAだからこそ、自分に適した分量と、食品の分量とを確認し、1日の摂取量を守って食しましょう。

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