陸より800倍の抵抗がかかる「水泳ダイエット」がすごい

陸より800倍の抵抗がかかる「水泳ダイエット」がすごい

バタ足だけでも効果あり!
水泳をしている人は、スレンダーで引き締まったボディーラインをしている人が多いと思いませんか?水中に潜って運動をすると水圧がかかり、全身の筋肉に負荷がかかります。それに反発しようと筋肉に力が入り、その結果、身体にバランス良く筋肉が付くんだとか! 株式会社ルネサンスの西野充さん に詳しいお話を伺いました。

■水泳ダイエットの魅力とは?

──水泳ダイエットのメリットを教えてください。

「水泳は陸上でのスポーツと異なり、『水圧』『水温』『抵抗』『浮力』以上4つの要素が組み合わさることで、全身にさまざまな効果をもたらします」

西野さんによると、各要素の効果は以下の通りです。

●水圧
水中では、あらゆる方向に四肢を動かすので空気中よりも抵抗を受けやすく、大きなエネルギー消費をもたらす。また、水圧により身体の末端から心臓へ血液が戻りやすいのが特徴で、足のむくみなどが軽減される。

●水温
水は空気より熱伝導が良いため、水中では陸上の約23倍の早さで熱が奪われる。体温より低い水中にいるだけで、体温調節機能が働き、陸上よりもエネルギーを発散する。

●抵抗
水の密度は空気の約830倍。流体中を移動する物体の抵抗は、流体の密度に比例するので、同じ姿勢、同じ速度で水中を移動すると、陸上より約800倍もの抵抗がかかる。水中で前進する場合には、速度のほぼ2乗に比例して抵抗を受ける。面積2倍=抗力も2倍。水の抵抗は三次元的な負荷が掛かり、見た目以上に抵抗に対する水の重さを体感することができる。

●浮力
水中の物体は、その物体を押しのけた体積に相当する水の重さだけ、重力と反対方向に浮力を受ける(アルキメデスの原理)。これにより、関節や結合組織へのストレスが軽減される。

■泳ぎ方別効果と目安時間

各泳法の特徴は以下の通りです。

●クロール
クロールは数ある泳ぎ方の中で一番カロリー消費量が多いと言われている。大胸筋、三角筋、上腕筋
、腹斜筋(脇腹の筋肉)の主に上半身の筋力を使うので、上半身の引き締めに役立つ。

●平泳ぎ
クロールより消費カロリーが低くなるが、足を開いてキックして泳いでいく泳法なので、身体の股関節が柔らかくなる。股関節周りの筋肉を鍛えることにより下半身のシェイプアップの他、むくみや冷えの改善も期待できる。

●背泳ぎ
背泳ぎは他の泳ぎより背筋を使う。水泳により背筋を鍛えてみることで姿勢の改善につながることも。腰痛持ちでも、正しい姿勢であれば肩周りなどの筋力を鍛えることができる。

●バタフライ
バタフライは長時間泳ぐのが難しいため、ダイエットには少し不向き。しかし、全身を使って泳ぐので、消費カロリーがクロールと同じくらい高いのが特徴。ウエスト周りや、お尻、内もも、背中など全身の筋肉を効率良く鍛えることができる。


──各泳法はどのくらいの時間を泳ぐと効果的ですか?

「ダイエットの一環として水泳を考える場合、クロールや平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライなど泳法にとらわれず、運動を一定の時間継続できる泳ぎ方で続けることが大切です。

目安としては、たとえば25m単位のプールであれば30秒泳いで、15秒休憩して、それを10回繰り返すことが必要です。

水泳は浮き方・呼吸法が重要です。苦しいと思う泳ぎ方では呼吸を止めやすく、すぐに疲れてしまいます。呼吸が一定になる泳ぎ方をすることが良いと考えられます。

浮き方としては、ついつい呼吸が苦しいので頭が上がり、下半身が沈みがちになります。どの泳法でも水面に対して並行に身体を浮かべることで、体幹をまっすぐ維持しようと自然とインナーマッスルが鍛えられます。これによってお腹周りがスッキリするでしょう。

またビート板を使ってのバタ足は、身体の幅で蹴り上げる動作を意識すると、ももの裏側や、お尻の筋肉が引き締まります。ただし身体を反ってバタ足をしていると、腰に負担がかかるので、これもできるだけまっすぐ浮くことを意識してくださいね」

■汗をかいている実感がなくても水分補給はしっかりしよう

──水泳を行う上で、どのような注意点がありますか?

「水泳に限らず、運動の前は必ずストレッチを行いましょう。また水中にいると、汗をかいている感覚がありませんが、実際はたくさん汗をかきます。水分補給をこまめに行い、安全に運動をしましょう」

陸上で行うエクササイズとは違ったメリットやアプローチが期待できるのが水泳の魅力。教えてもらったポイントを意識して、楽しみながら身体をシェイプアップできたら良いですね。

(関紋加/ノオト)

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