いま3万人が癒されてる「あんなばなな絵日記」が本になったよ!

いま3万人が癒されてる「あんなばなな絵日記」が本になったよ!

じんわりと心に染み込む一冊
365日、決まって23時ごろに更新されるInstagram「あんなばなな絵日記」。忙しい毎日の中でちょっと焦る気持ちをやさしく揉み解してくれるようなイラストと文章が、20代女子を中心に人気を博しています。以前、ALICEYでも作者の杏乙(あんな)さんにインタビューを行いました。
そんなあんなばなな絵日記が9月17日、初の書籍を発売! ますます多くの女子の共感を呼ぶあんなばなな絵日記について、杏乙さんに再度お話をうかがってきました。

■みんな、恋してるんだなぁって

──まずは出版おめでとうございます! 1年前の取材時にはフォロワーが約2万人でしたが、今は約3万5000人に増えていますね。この間、活動に変化はありましたか?

「ありがとうございます。活動は特に変化はないです。相変わらず23時くらいに投稿する毎日を繰り返しています」

──それを継続しているのが本当にすごいと思います……!

「そんなことないですよ。誰にでもできることを繰り返しています。一日の最後に、その日のことを描いています。溜め込んでいた言葉を描く日もあります」

──この約3年でフォロワーも着々と増えていますが、ファンはどんな方が多いんですか?

「10~30代くらいの女性が多いです。Instagramのコメント欄に感想をくれたり、展示会に足を運んでくださったり。本当にたくさんの方に見ていただけてありがたいです。特に『杏乙さんの作品に描いてあることとまったく同じことが今日起こりました』という感想をもらうと、とても不思議な気分になります。中でも恋愛に関する感想が多くて、みんな、恋してるんだなぁって羨ましくなります」

■深夜にラブレターを書くような感覚

──以前のインタビューで、もともと写真が好きだったところから、絵での表現に変わっていったとお話を聞いていましたが、ずっと独学で続けているんですか?

「そうです。学校も美術系ではなくて。最初のころの投稿を見ると、文章が多くてイラストがすごく小さいんですよ。2年目くらいからようやく描けてきた感覚がありましたね」

──過去の作品を見直すことはあるんですか?

「あんまり見ないです。日記は書き終わったらすぐ閉じます。なんだか恥ずかしくて、翌朝までは絶対見ない。いや、むしろ翌日の23時まで開けないかも。なんか、夜中なら恥ずかしいこと言っても許されるような、深夜にラブレターを書くようなそういう感覚で、日記も書いたらすぐ閉まっちゃいます」

──確かに、ラブレターって深夜のテンションで書き上げたりするイメージがありますね。ちなみに、夜にお酒を飲んで描くなんてこともあるんですか?

「それはないです。日記を書くために絶対23時までに帰るんです。だから夜遊びもしなくって。本当、日記を続けていなかったら全然ちがう人になっていたんだろうなぁと思いますね。もっとやんちゃだったかも(笑)」

■自分の気持ちの変化も字を見ていて気付ける

──あんなばなな絵日記は、イラストはもちろん、文字にも特徴がありますよね。アナログで描き続けることにこだわる理由はなんですか?

「人の書く字が好きなんです。字ってその時の感情によって変わりませんか? 私は毎日ちがうんですよ。恋愛について書く時はちょっとカッコつけた字になっちゃったり、お姉ちゃんのことを書く時は妹らしい字になったりします。自分の気持ちの変化も字を見ていて気付けます」

──なるほど。じゃあ文字の形や雰囲気にも注目ですね! そういえば、お姉さんやお母さんなど、家族のことを描いている日記もたくさんありますね。家族からも、あんなばなな絵日記の感想を聞くことはあるんですか?

「いえ、家族には『見てもいいけど、感想は言わないで』って伝えています」

──それはなぜですか?

「私、いつまでもお母さんやお父さんに認められたいって思っちゃうんです。だから、お母さんやお父さんの感想を聞いちゃったら、影響を受けちゃうので、あまり聞かないようにしています」

■書籍はまるでタイムカプセル

──注目の書籍化ですが、どのようにして決まったのですか?

「Instagramを見てくれていた出版社の方からメールが届いたんです。その方が『絶対本にしたい』と言ってくれて」

──その言葉を受けて、杏乙さんはどう思いました?

「もともと、いつかは本を出したいと思っていたんです。そしたら、『いつかは今だよ!』って言ってくれて、すぐに決意しました」

──書籍は「恋のはなし」、「想ったはなし」、「片思いのはなし」、「わたしのはなし」、「キミのはなし」、「ふたりのはなし」の6カテゴリに分けて、作品が掲載されているんですね。Instagramと書籍とで、内容に違いはありますか?

「書籍には、今までInstagramに投稿してきたものと、描きおろしのもの合わせて100以上の日記が載っています。2014年の日記の次に、2016年の日記のページがあったりして、なんだかタイムカプセルみたいだなって思いました」

──カテゴリごとに分けられた書籍で見てみると、同じテーマでも1年前の自分と現在の自分が感じている思いが違うということですね。書籍を手にしてみて、どんな気持ちになりましたか?

「なんだか、不思議な気持ちですね……」
──念願だった書籍化を果たして、アーティストとしての活動の幅をどんどん広げていますが、今後の展望はありますか?

「一冊目の本は、まだ自分が描いてきたものの10%くらいしか載せられていないので、第二弾も出したいです! 言葉と絵、これはいつまでも続けていきたいです。あとは、現在も個展を開催しているのですが、行って良かったと言ってもらえるような、楽しんでもらえる展示会を開いていきたいです」

現在、東京・国立市にあるギャラリー「Art Space 88」では、杏乙さんの個展「たいてい、23時。」が開催中です。透明感のある美しいイラストとやさしく温かな文章が魅力のあんなばなな絵日記。あなたもぜひ一度、杏乙さんの絵日記をそっとのぞいてみては?

<イベント情報>
Art Space 88 「たいてい、23時。」
東京都国立市中1-9-66
会期:2016年9月22日(木)〜27日(火)
時間:11:〜18:00(最終日は17:00まで)
料金:無料


(阿部綾奈/ノオト)

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