クリスマス目前! 誰かにプレゼントしたくなるマンガ3選

クリスマス目前! 誰かにプレゼントしたくなるマンガ3選

今年はマンガを贈ろう♪
もうすぐクリスマス。プレゼントは決まりましたか? 気軽なプレゼントにはもちろん、いつものプレゼントの「気の利いたおまけ」として、マンガを贈ってみるのはいかがでしょうか。今月は、誰かにプレゼントしたくなるような素敵なマンガを3つ、ご紹介します。

■『センネン画報』(今日マチ子/太田出版)全2巻(完結)

一見、画集のように見えるこの作品は作者がWebサイトに日記のように掲載し続けた「1ページマンガ」の作品集です。まず、透明感のある水彩調の色使いが目を引きます。手描きの歪んだ線による枠取り(=コマ)の中に慎重に配置された色彩と余白とのコントラストが独特の世界を作り上げています。それは、単純に「かわいい」だけでなく、静けさや孤独をも感じさせる奥深い世界です。また、特徴的なのはセリフをはじめとする「言葉」がほとんど使われておらず、主にタイトル名と絵だけで構成されているところ。言葉はないけれど、何かの象徴かのように繰り返し描かれる、少女、甘いもの、カーテン、川辺、文房具などのモチーフが、読者に雄弁に語りかけてきます。感性が豊かな友人にプレゼントするのにピッタリの作品です。

■『鏡が来た 高橋留美子短編集』(高橋留美子/小学館)全1巻(完結)

『うる星やつら』『犬夜叉』などで知られる日本を代表するマンガ家、高橋留美子先生の短編集。高橋先生らしい、少し怖くて、ちょっと不思議で、クスっと笑える作品が収録されています。中でも注目したいのは、巻末に収録されている、少年サンデー創刊50周年記念の際に描かれた「MY SWEET SUNDAY」。『タッチ』のあだち充先生と高橋先生によるリレー形式のエッセイマンガです。幼少期~マンガ家を志す~サンデーで連載開始~現在までの自伝的な内容となっています。どんなマンガ家に影響されたか? お互いのことをどう思っているのか? などが軽妙な語り口で描かれており、2人のファンは必読です。気軽に読めるにもかかわらず、どっしりとした満足感のあるこの短編集。男女問わず、マンガ好きの人にプレゼントしてみてはいかがでしょうか。

■『奈知未佐子短編集 ~思い出小箱の15粒~』(奈知未佐子/小学館)全1巻(完結)

古今東西を舞台にした15のおとぎ話が収録された短編集。全ての作品に普遍的なメッセージがあり胸を打ちますが、説教臭さは一切ありません。例えば、「バッキーバーのリスト」という作品。主人公はひねくれ者の飼い犬バッキーバー。いつも耳にしまっている紙切れには、「アホ」「最低」「敵」などの項目が書いてあり、その項目に気に入らないモノの名前を書き足します。やさしい飼い主の名さえ「ヘドが出る」に書き足し、腹いせに飼い主が嫌がることをしてばかり。ある日、イライラして飼い主を噛んでしまったバッキーバーは家を追い出されると覚悟します。しかし、飼い主は意外な言葉を発します。バッキーバーは最後までひねくれ者ですが、お話の最後には「家族」って何なのか? が少しだけ、わかるようになります。誰しも、バッキーバーのようなひねくれた部分を持ち合わせているもの。それを否定せずに、でも少しだけ良い方向に変えていくことってできるよね、とやさしく背中を押してくれるようなお話です。世代問わずおすすめできる「ザ・プレゼントマンガ」です。


プレゼントしたいマンガは見つかりましたか? マンガの世界に想いを託して、相手に届けることができたら素敵ですね。

(岩崎由美/マンガナイト+ノオト)

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