あったかい恋がしたい♪ 幸せな気持ちになれる恋愛マンガ3選

あったかい恋がしたい♪ 幸せな気持ちになれる恋愛マンガ3選

一捻りある作品を厳選!
本格的な冬はもうすぐそこ。寒い夜には、あたたかい部屋で心までポカポカするような幸せな気持ちになれる恋愛マンガの世界にどっぷり浸かってみてはいかがでしょう。今月は胸がきゅんとときめく恋愛マンガ3作品をご紹介します。

■『パレス・メイヂ』(久世番子/白泉社)4巻(未完)

明治時代を舞台に、架空の宮殿「パレス・メイヂ」で織りなされる純愛物語。主人公は宮殿で仕える見習い侍従の御園(みその)。やがて少年から青年になっていく御園は、自らが仕える若くて聡明な女帝彰子と出会います。宮殿から自由に出られず、宿命付けられた「籠の中の鳥」のような彰子に対し、御園は「陛下(=彰子)の心地良い籠になりたい」と思うようになります。それが恋だと例え気付いても、どうにもならない二人のことを考えると切ない気持ちになります。ですが一方で、自分たちの力だけではどうにもならないことを目の前にした時に、相手の幸せを願うというそのあり方について考えさせられます。どんな状況でもだれかの幸せを願うこと、そのために何かをすることは誰にだってできるのです。

■『きのう何食べた?』(よしながふみ/講談社)10巻(未完)

あなたはどんな時に幸せを感じますか? 大切な人とごはんを一緒に食べて「おいしいね~」と言い合う食卓にこそ、幸せは灯るのかも。と思わせてくれるような作品です。主人公は倹約家のイケメン弁護士シロさんと、明るくムードメーカーな美容師ケンジのゲイのカップル。お話の中心にあるのは料理。シロさんは月2万5千円と決めた食費の中でおいしくてバランスの取れた料理の数々を手際良く作ります。作中では、具体的なレシピの紹介はもちろん、代用食材の提案や、アレンジレシピも紹介。特筆すべきは料理をする人ならわかる、手抜き&手間かけ加減のリアリティ。鶏ガラスープの素は使うけど、魚の生臭さを取るための下処理は丁寧に行うなど、描かれるのは工夫が楽しい「毎日のごはん」。読後は料理をしたくなること間違いなし。大切な人との食卓を思い描きながら読むといっそう心があたたまる作品です。

■『ロマンス タムくんのラブストーリー短編集』(ウィスット・ポンニミット/太田出版)全1巻

この作品を私はここぞという大事な場面に大切な人にプレゼントしてきました。前書きで筆者のタムくん(ウィスット・ポンニミットさんの愛称)は“「愛」は自分から相手に対して「いい思い」、それだけ。”と書いています。愛してもらうことはプレゼントだから期待するのは変だし、もらえなくて心が痛くなることはないはず、とも言っています。この言葉が示すようにタムくんによる「愛」はとても広くて深いもの。あらゆる愛をあたたかく見守るように綴っていく、タフだけど繊細な美しさを放つ宝石のような作品です。描き下ろしの「ラブ・エレベーター」はセリフがひとつも出てきません。絵だけで表現される世界に最初は戸惑うかもしれませんが、すぐにどういうお話かわかるはず。最後のコマに一言だけ、この短編集を象徴するような言葉が記されています。今辛い恋をしている人、嫉妬心に心が疲れてしまっている人、自分のことをなかなか好きになれない人に、ゆっくり味わってもらいたい作品です。

幸せな気持ちは伝染していくもの。マンガを読んで、あなたの大切な人の心も一緒にあったまると良いですね。

(岩崎由美/マンガナイト+ノオト)

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