食欲の秋! おすすめ食マンガ3選

食欲の秋! おすすめ食マンガ3選

読んだらお腹がすいちゃうかも!?
普段よりさらに食欲が増す秋。何を食べるか? 誰と食べるか? どうやって食べるか? その選択によって、食事に対する満足度は大きく変わりますよね。今回は、食にまつわる個性豊かなマンガ3作品を紹介します。

『ワカコ酒』(新久千映/徳間書店)5巻(未完)

26歳のOLワカコが、一人で飲み歩く日々をつづったショートストーリー集。お酒をよりおいしく味わうためのシチュエーションや、お酒の種類別にベストマッチの肴が紹介されているので、呑ん兵衛さんには、とても参考になりそう。例えば、「誰にも会う予定のない日はニンニクを食べておかないと損のような気がして」という動機で焼き餃子を食べに行く話では、餃子は敢えて一口で一気に食べずに、少しかじってニンニクの香りを十分に感じたあと、口の中にニンニクが残っているうちにビールを注ぎ込み、以下、ビール、餃子、ビール、餃子のエンドレス。読んでいるだけで、食欲をそそるニンニクの香りが口いっぱいに広がるようです。他にも冷酒×炙り〆さば(あぶらののっている身の薄いほうから食べる)、ポテトサラダ×ウーロンハイなど、魅惑のひとり酒情報が満載です。

『うどんの女』(えすとえむ/祥伝社)全1巻(完結)

主人公は「学食のおばちゃん」として働く、バツイチのチカ、35歳。元夫の紹介で勤めることになった学食でうどんを作る冴えない日々だったが、いつからか、いつもうどんを注文する美大生、木野のことが気になりだします。もしかして私に会うためにいつもうどんを注文するのかしら? と妄想するチカ。一方、木野もチカのことが気になりだし、キャンバスにうどんの絵を描くようになります。作中では、うどんは出会いのきっかけのアイテムとして、そして時に性的なモチーフとして描かれます。今まで何気なく食べていたうどんを見る目が変わってしまいそうな、ちょっと滑稽で色っぽい、大人の年の差ラブストーリー。読後は、学食にありそうなシンプルなうどんを無償に食べたくなります。

『ダンジョン飯』(九井諒子/エンターブレイン)2巻(未完)

モンスターたちを倒し、調理し、食べながら、地下迷宮を進んでいく勇者たちが主人公の異色のグルメファンタジー。食材となるのは、ドラゴン、バジリスク、スライムなどおよそ食材に向かなそうなものばかりなのですが、完成した料理には、「ちょっと、おいしそう」と思ってしまう不思議な魅力があります。例えば、スライムの調理方法は、(1)果汁入りの熱湯でよく洗う (2)水分をふきとるか、塩をもみこむ (3)じっくり天日干し という具合。なんだか、日本酒に合いそうな魚介系珍味のような印象です。食材はファンタジーの産物ですが、調理方法は非常に具体的で、緻密。作中では、レシピまで掲載されています。食べたことのないものを食べてみたい、できるだけおいしいものを食べたい、という人間の飽くなき「食」への探求心が軽妙に描かれています。読者は、ドラゴンまでおいしそうだと思ってしまう己の食欲の深さと、向き合うことになるかもしれません。

さあ、お腹がすいてきたでしょうか? 食マンガを読んで、グルメシーズンをもっともっと楽しみましょう。

(岩崎由美/マンガナイト+ノオト)

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