2万人の心を揺れ動かすInstagram「あんなばなな絵日記」って知ってる?

2万人の心を揺れ動かすInstagram「あんなばなな絵日記」って知ってる?

女の子のキモチ、満載!
日常のふとした景色や何気ない友だちとの会話で心が揺れ動く瞬間ってありますよね。そんな女の子の等身大の気持ちを絵と文章で絶妙に表現しているのが、アーティスト・杏乙(あんな)さん。

#あんなばなな絵日記

杏乙。ばななは常温さん(@nekota2)が投稿した写真 -

#あんなばなな絵日記

杏乙。ばななは常温さん(@nekota2)が投稿した写真 -

彼女のInstagram「あんなばなな絵日記」は、2013年10月10日にスタートしてから1日も休まず更新されています。なんとフォロワー数は約2万人! 多くの女の子たちが共感する思いは一体どうやって生まれているのか、杏乙さんにじっくりお話を聞いてきました。

■表現しないと、頭の中が自分の思いでパンクしちゃうんです

――もともと絵を描くことは好きだったんですか?

「実は、そんなに好きだったわけじゃないんです。絵の勉強も全くしたことがないし、絵日記を始める前までは、絵を描いたことすらほとんどなくて。むしろ写真の方が好きだったので、写真で自分の頭の中を表現したいなと思っていたんです」

――写真ではなく、絵日記を始めたのはなぜなんでしょう。

「私、日頃から妄想することが多くて(笑)。妄想は、写真より絵のほうが形にしやすいんです。それで最初のうちは、絵だけを描いてInstagramにアップしていたんですが、だんだんそれが楽しくなってきて。以前から何かを継続してみたいという気持ちがあったので、だったら絵日記にして毎日描いてみようと、ふと思いついたのがきっかけなんです」

――今まで1日も休まず続けられているのがすごいです! その間、海外旅行などにも行かれていましたよね。

「その時も道具を持って行って、現地で描いていました。毎日22時頃に机に向かって、1時間ぐらいで仕上げます。その後蛍光灯の下で写真を撮って、23時頃にInstagramにアップするというのが日課で。今では描かないと寝られないんです」
――それは表現したいという気持ちが強いから?

「大学の講師でもあった造形アーティストの鈴木康広さんという方の作品を見た時に、何かを表現したり、形にしたりすることの面白さを知って。私の場合はそれが絵日記になったんですが、自分の内面を見せることに対して、正直恥ずかしさもあるんです。でもそれ以上に、やっぱり描きたいという気持ちのほうが強くて。描かないと、自分の思いや妄想で頭がパンクしちゃうから」

■幸せな恋愛はほとんど妄想(笑)。でもその中で「体験」しています

――Instagramで見る作品も素敵なのですが、実際に原画を拝見すると、全く違う感動があります。

「以前個展を開いた時に、中学生ぐらいの女の子が来てくれたことがあったんです。もともとInstagramを見てくれていたらしく、その子が作品を見ながら涙を流していて……。とても印象に残っています」

――その女の子の気持ち、なんとなくわかります。絵もすごく繊細だし、色遣いも素敵で、ずっと見ていたくなっちゃう……。

「線画は0.2mmのペンで、色はコピックというカラーペンで描いています。たいていは文章が先で、その後に絵を描くという順番です。絵はなるべく違和感がないように、でも文章のままにならないように。逆に絵が先に思いつく時は、それに合う文章が出てこないことが多いんですけど。内容も、その日の気持ちを描く時もあれば、それまでにストックしていたことを描くこともあって。思ったことをメモするようになりました」
――絵日記の中で描かれているのは、ご自身の体験ですか?

「実体験以外のこともたくさんあります。というか幸せな恋愛についてはほとんど自分のことじゃないです(笑)。幸せなことは結構妄想できるんですよ」

――でも妄想と思えないくらい、すごくリアルな気持ちが描かれている気がします。

「気持ちとしてはちゃんと持っています。妄想の中でも体験しているので。でも私の作品だけ知っている方に会うと、全て実体験だと思われているせいか、もっと年上だと思ったとよく言われるんです(笑)。ちなみに悲しいことは妄想できないので、実体験が多いかもしれません」

――杏乙さん自身の、一番お気に入りの作品はありますか?

「これです。内容は私にしかわからないもので、とても思い入れがある作品です」

明確なはじまりもおわりもなかった。
きっと、あれは夢だったんだ。
夢はいつだってとつぜん。目が覚めたら、終わってた。

ちょっと切ない、片思いで終わった恋愛のような……。でも「あれは夢だった」という言葉が、逆に前向きにさせてくれる感じもしますね。今の自分の状況や気分によって、受け取り方も変わりそう。

■フォロワーのコメントから、気付かされることもあります

――杏乙さんのInstagramには、フォロワーの方からさまざまなコメントが寄せられていますよね。

「以前は、自分で考えたものに自分で返事をして……という一人ぼっちの世界だったんです。それがたくさんの人がコメントをくれるようになって、続けるのが楽しくなりました。その中でなるほどと思ったり、気付かされたりすることもあって。自分の思ったことと全く違う捉え方をしている人もいるので、それが面白いんです」

――多くの人に見られることで、作品が変化したことはありますか?

「特にないというか、あえて意識しないようにしています。何かを伝えたり、誰かに向けて描いたりというのはちょっと違うかなと。もともとInstagramにアップしたのも、見られた方が続くかなと思ったからなんです。自分の考えが正しいという風には思っていないし、そうは捉えてほしくないというのがありますね。あまり気構えずに自分の思いや気持ちを描いているので、見てくれた人それぞれが自由に受け取ったり、感じたりしてくれるとうれしいです」
――見た人によってさまざまな解釈ができるというのも、杏乙さんの作品の魅力だと思います。これからも、この絵日記は続けていきますか?

「そうですね、辞め時がわからないので。見てくれている人には、いつも感謝しています。今後は絵日記以外でも、絵や文章で表現する仕事をしていけたらいいなと思います」
インタビューの間、一つひとつの質問に対してとても丁寧に答えてくれている姿が印象的だった杏乙さん。自分の「考え」や「思い」を本当に大事にされているんだなと感じました。

杏乙さんのInstagram「あんなばなな絵日記」は、毎日23時頃更新中。1日の終わりに、ぜひ素敵な世界を覗いてみてください。日常に埋もれていたあなたの「思い」も見つかるかもしれませんよ。

(榮みほ+ノオト)

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