子どもには世界がどう見える? 「子ども目線」で描かれた名作映画3選

子どもには世界がどう見える? 「子ども目線」で描かれた名作映画3選

ああ、大人になったなあ……
日に日に日差しが強まる今日このごろ。子どものころだったら「もうすぐ夏休み!!」と胸も躍る季節ですね。というわけで(?)今回は子どもの視点で描かれた珍しい映画を集めてみました。懐かしさやまぶしさ、切なさが込み上げてきて、泣いちゃう人もいるはず。

本当に愛してくれるのは誰? 「メイジーの瞳」(2014年)

最初にご紹介するのは、家族について考えさせられる感動作。 

奔放なロックスターのママと仕事で忙しいパパが離婚したせいで、一人娘・メイジーは2人の家を行ったり来たり。大人の事情で振り回されるメイジーとちゃんと向き合ってくれたのは、ママとパパそれぞれの新しいパートナーでした。メイジーのことを本当に愛しているのは誰?

どんなに振り回されても「パパとママだから、好き」。子どもの親に対する強い信頼感と、簡単にそれを裏切ってしまう大人の愚かさと。長いセリフはほとんどないのに、瞳と雰囲気でメイジーが大事なことを語りかけてくるんです。もう、切なさに“ギュウ”と胸が押しつぶされました。ラストも必見! 大いに泣いてください。
映画『メイジーの瞳』予告編

すべての元・小学3年生に捧げる 「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」(2014年)

お次の作品は日本からのエントリー。直木賞作家・西加奈子さん原作の映画化です。

主人公の「こっこ」は賑やかな家族に囲まれながら、「孤独」や「過呼吸」、「眼帯」という自分とは無縁の言葉に憧れる小学生。「離婚」を知ったり、「変質者」に遭遇したり、新しい家族ができたり。ちょっと偏屈な小学3年生のひと夏の成長がユーモラスに描かれます。

大阪弁で毒づく「こっこ」=芦田愛菜ちゃんが新鮮でかわいいだけじゃなく、笑ってホロリとさせられる文句なしの名作。「普通」は大嫌いで、人と違うことがカッコいい。独自の物差しで世界を見る小学生の日常が哲学的ですらあって、いちいちハッとさせられました。

団地住まいということもあって、こっこの世界はどこかレトロな雰囲気。きっと、いつかの夏休みを思い出して、懐かしい気持ちになりますよ。
映画 『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』 予告篇【HD】

“本物12年間”の凄味を感じる 「6歳のボクが、大人になるまで。」(2014年)

最後にご紹介するのは、これまで誰も見たことがない、ものすごい映画。

なんと、ある少年の6歳からの12年間を同じキャストで撮り続けています。母親の都合で引越しをしたり、アラスカ帰りの少年っぽい父親に再会したり、母親の新しいパートナーのせいで辛い思いをしたり。小さなドラマはありつつもお話は平凡。だけど、確実に歳を重ねていく「本物」の成長と家族の変遷に誰もが釘付けになります。

お話が平凡だからこそ人生は壮大なドラマだと改めて実感するというか。他のどんな映画より、時の流れを体感できる映画でした。筆者は少年と一緒に成長するような気持ちで観ていましたが、母や父の視点で少年の成長を見つめた人もいたようです。誰にとっても感情移入度の高い映画なので、2時間40分もあっという間です。
映画『6才のボクが、大人になるまで。』予告編
子どもを扱った映画は説教臭くなったり、大人の「押しつけファンタジー」になったりしがちですが、今回ご紹介したのはどれも粒ぞろい。境遇がどんなに違っても、「そういえばわたしも……」と懐かしい子ども時代を振り返ることになると思います。涙腺の弱い人はご用心!

ちなみに筆者は「円卓」を見て、不幸の種を探して自転車を走らせた夏の日を思い出しました。もっとドラマチックな人生を送りたいと思ってたんですね、わたし。なのに最近、結婚した女友だちから「波乱万丈で楽しそうだね」と言われてびっくり。いつの間に夢が叶ったの!?

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