崖を下って無人ビーチ、初恋する相手すらいない⁉ 島の恋愛事情

崖を下って無人ビーチ、初恋する相手すらいない⁉ 島の恋愛事情

【三谷晶子の島暮らしあるあるVol.5】
こんにちは。「羽田からホノルルより遠い」鹿児島県の島、加計呂麻島(かけろまじま)在住の三谷晶子です。

都会と島では、暮らし方も全然違えば、常識も違います。今回は、私の見聞きした恋愛面での「島暮らしあるある」をお伝えしようと思います。

■そもそも、初恋する相手すらいない

夕暮れ時に最寄りのビーチを散歩していると出会うエリちゃん。かわいいので老若男女にモテモテです。
現在、私が住む加計呂麻島は人口1,400人にも満たない島。そのほとんどが高齢者で島には高校もないため、島出身の20~30代の男女はほとんどいません。

私が住む集落は諸鈍(しょどん)という場所で加計呂麻島の中でも一番人口が多い場所なのですが、現在、小中学校の生徒は全部で19人。私が移住してすぐの3年前の生徒数は6人でした。

初恋って、大抵、幼稚園や小学校の同級生がお相手ということが多いですよね。ところが、同級生が1人もいないのが島に住んでいると当たり前。

現在、島に住んでいる20代の子に、ふと疑問に思ったことを聞いてみました。

「同級生が1人もいなかったら、初恋ってどうなるの?」

「高校に入ってから。中学生の時に小4の子から手紙もらったけど、とてもそういう風には思えなかった」

大人になれば数歳の年の差など微々たるものですが、中学生時代に小学生を恋愛対象として見るのはなかなか難しいもの。人口が少ない場所だと、このように「初恋相手すらいない」状態になると衝撃でした。

■デートスポットは海一択。お姫様抱っこで崖を下ることも

家の近くのビーチ。加計呂麻島で一番大きな集落のビーチは晴れたらこんな色。
沖永良部島にいたころ、知り合った方に、

「島の人たちはどこでデートするんですか?」と聞いた時のこと。

「海。それ一択よ」

迷いなく言い切られ、しかし、まぁ確かにあとはどこもないよね、というのが正直な感想でした。

島の人間関係はとにかく距離が近く、車がすれ違うだけで誰かがすぐにわかります。飲食店なども少しはありますが、お店の方は確実に知り合い、下手したら親戚だったりします。

中学、高校生ぐらいのころは、自分の恋愛模様を親戚に知られたくないもの。となると、デートをする場所が人気の少ない海になるのは当然です。

しかしそこは、白い砂、青い海、熱帯魚うようよの美しいビーチ。

そして、島の周囲全てが海なので、当然誰も来ない無人ビーチもあるわけで。

崖を下らなきゃ行けないひたすら遠浅が続く無人ビーチに行く時、「いや、これほぼ直角! 無理だよ!」と怯えていたら、「んじゃ、俺がかついでいく?」と言われるなんて、いつの時代の少女漫画なのかわからないようなシチュエーションもあったりします。

■南の島の男性、実際どうなの?

島には花屋さんももちろんありません。けれど、いつでもあちこちに花が咲き乱れています。
住んでいる場所に限らず、「いい人もいれば困った人もいる」のが当たり前。ですが、私の知る限り、島の男性は純朴でやさしい方が多いです。素潜りで魚やエビを捕ってきてくれたり、自分で仕留めたイノシシの肉をおすそ分けしてくれたりするワイルドさがいい、という話も。

何よりも、島のいろんな場所を案内してくれたり、食べたことのない島の名物をプレゼントしてくれたりと、「島を楽しんで欲しい」という気持ちをてらいもなく見せてくれるのは、とてもうれしいことだと思います。

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