吟醸? 純米? 「日本酒」の基礎知識を専門家にガチで聞いてみた!

吟醸? 純米? 「日本酒」の基礎知識を専門家にガチで聞いてみた!

知ってるだけでもっとおいしくなるかも!
かつては「おじさんが飲むお酒」というイメージがあった日本酒。でも最近では女性向けの日本酒イベントが開催されたり、「日本酒ガール」が誕生したりと、老若男女問わず楽しめるお酒に変わってきたようです。
ただ、日本酒ってたくさん種類があったり、いろいろと専門用語があったりしてよくわからないというのも事実……。そこで今回は東京農業大学 醸造学科酒類学研究室の數岡孝幸准教授に、初心者でもよくわかる日本酒の基礎知識を聞いてきました♪


日本酒と一口に言っても「吟醸」とか「純米」とか、いろいろな種類がありますよね?

「日本酒の正式名称は清酒。清酒の製法品質表示基準に従って、使用原料と精米歩合などによって9つに分類することができます」

「大きくは醸造アルコールを使うかどうかで、吟醸酒系のお酒と純米酒系のお酒に分けられます。醸造アルコールとは食用のエタノールのことで、香り高いお酒に仕上げたり、火落ち菌による汚染を防いだりする働きがあります。また、酒米の精米歩合によっても味や香りが異なってきます。一般的には数字が下がるほど、つまり削れば削るほど香りが高く、そしてきれいな酒質となる傾向があります」

なるほど、そのために精米歩合が高い「大吟醸」と「純米大吟醸」に「吟醸造り固有の香味、色沢特に良好」というコメントが付いているのですね。基本的にほぼ同じ材料で作られているのに、仕込み方によって違う味になってくるなんてとても不思議です。

「味の違いには、酒米の品種も大きく影響してきます。兵庫県の山田錦や新潟県で多く作られている五百万石などが有名ですね。山田錦は香りが高く、きめ細かい仕上がりになりやすいため、高級酒によく使われています。一方、五百万石は端麗ですっきり切れの良いお酒を生み出しやすいとされています。その他の県でもたくさんの品種が作られていますし、さらに清酒を造るために使用する酵母によっても大きく味や香りが違ってくるので、蔵元だけでなく、酒米や酵母で選ぶのも面白いですよ」

食用のお米にはタンパク質や脂質がたくさん含まれていますが、酒の雑味になってしまうので、そういう成分が少ない品種のお米が酒米として選ばれてきたとのこと。また、最近では酒米作りに挑戦する酒蔵も少なくないんだとか。


日本酒のラベルには「日本酒度」という言葉が書いてありますが、これって一体……?

「日本酒に含まれるアルコールと糖分の度合いです。アルコール濃度が低いほど、そして糖分が多いほど日本酒度のマイナスの数字が大きくなります。感じられる味は、酸度で表される有機酸の多さや温度によっても違ってきますので、日本酒度がマイナスだから甘い、プラスだから辛い(甘くない)とは一概には言えません」

酸度はいわゆる「酸っぱさ」ではなく、乳酸やコハク酸、リンゴ酸などの有機酸の量のことだそう。「甘口」「辛口」は、この日本酒度と酸度の割合によって異なってくるとのこと。むむむ、難しくなってまいりました。


初心者にオススメの銘柄や種類などはありますか?

「それぞれの好みや感性が違うので、これが初心者にオススメというのはありませんね。いろいろ飲んで、自分の好みのお酒を探してみてください。一つお気に入りが見つかれば、そこから似た系統のお酒を辿っていけるはずですよ」

なるほど、すっきりしたものが好きだったら、五百万石つながりで探しても良いし、フルーティな飲み口が好きだったら、大吟醸や純米大吟醸あたりを探せば良いわけですね。さらに、同じ酵母つながりで探してみるのもおもしろそう。

日本酒の試飲イベントなどに行けば、たくさんの種類の日本酒を気軽に飲むことができるので、初心者さんはそこでマイフェイバリット日本酒を見つけるといいかも♪ 

(田中いつき+ノオト)

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